『孤狼の血』続編、松坂桃李が続投 “悪魔の組長”鈴木亮平らキャスト8名発表
2018年に公開された映画『孤狼の血』続編のタイトルが『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)に決定し、主演の松坂桃李ら8名のキャストが発表されビジュアルも公開。前作から3年後、広島の架空都市・呉原市の裏社会を治めていた伝説の刑事・大上章吾(役所広司)の亡き後を描くストーリーで、松坂が大上の遺志を受け継ぐ若き刑事・日岡秀一を続投。新たに鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、中村梅雀、早乙女太一、斎藤工、吉田鋼太郎が出演する。
柚月裕子の同名小説に基づく前作では、所轄署に配属された新米の日岡(松坂)が、暴力団との癒着がうわさされる刑事・大上章吾(役所)とともに、金融会社社員失踪事件の捜査にあたるさまが描かれた。続編では原作シリーズでは描かれていないオリジナルのストーリーが展開。権力を用い、暴力組織を取り仕切っていた呉原東署・刑事二課の日岡だが、ある男が出所したことにより事態は急転していく。白石和彌監督、脚本の池上純哉が続投する。
主演の松坂は髪をバッサリ切って現場に臨み、建物3階から飛び降りるスタントやカーアクションにも挑戦。撮影を、「コロナ禍の中での撮影で様々な制約があったり、前作以上の激しいアクションに思わず「僕はトム・クルーズじゃないんだから」となりましたが(笑)、今の自分にできうることは精一杯やりきれたので悔いはないです。心強い白石組のスタッフさん、共演者のみなさんに支えていただいたので、最高の作品をお届けできると思います」と振り返っている。
そして、日岡の前に立ちはだかる“悪魔”的な上林組組長・上林成浩に、先ごろフジテレビ系4月期木曜劇場「レンアイ漫画家」の主演が発表された鈴木亮平。上林は、五十子会(いらこかい)の若中で刑務所出所後、五十子会上林組を立ち上げ、日岡と対峙する。
日岡のスパイとして上林組に潜り込む近田幸太(通称:チンタ)に村上虹郎。その姉で、スタンド「華」のママ・近田真緒に西野七瀬。呉原市の暴力団・尾谷組の組員・花田優に早乙女太一、尾谷組の若頭・橘雄馬に斎藤工。日岡と共に殺人事件を捜査する広島県警本部・捜査一課の刑事・瀬島孝之に中村梅雀。巨大組織・広島仁正会を治める会長・綿船陽三を、吉田鋼太郎が演じる。
キャスト8名のコメント全文は下記の通り。(編集部・石井百合子)
松坂桃李 呉原東署・刑事二課 日岡秀一(ひおかしゅういち)役
本作の製作が正式に決まったことを聞いた時、遂に前作『孤狼の血』のクランクアップ時に役所さんからいただいて、3年間御守りのように肌身離さずもっていたライターの出番だ! と思いました。キャストやスタッフ全員で、前作を超えるものにする、という熱量を各々が抱いて現場に臨んでいたと思います。コロナ禍の中での撮影で様々な制約があったり、前作以上の激しいアクションに思わず「僕はトム・クルーズじゃないんだから」となりましたが(笑)、今の自分にできうることは精一杯やりきれたので悔いはないです。心強い白石組のスタッフさん、共演者のみなさんに支えていただいたので、最高の作品をお届けできると思います。
鈴木亮平 五十子会上林組・組長 上林成浩(うえばやししげひろ)
白石監督からオファーをいただいた際に、「上林を日本映画史に残る悪役にしてほしい」という言葉をいただきました。続編ということに非常にプレッシャーを感じましたが、脚本を読んで、“これはお受けしないわけにはいかない”と強く感じ、挑戦することを決心しました。松坂さんが主役として中心にいてくれるからこそ、本作から参加する私も、思う存分好き勝手に暴れることができました。上林として思い通りに生きさせていただけて本当に幸せでした。
村上虹郎 五十子会上林組・組員(日岡のスパイ)近田幸太(通称:チンタ/読み・ちかだこうた)
孤狼の血、続編、格別でした。こんなに愉しい現場は存在してもいいのかと。前作に続き広島の呉という町で日々、僕の目にはしっかり“火花”が視えていました。チンタ、いい役です。というか皆さん、最高です。大いに、幸せな時間でした。乞うご期待。
西野七瀬 スタンド「華」のママ、チンタの姉 近田真緒(ちかだまお)
オファーをいただいた時は何かの間違いなんじゃないかと、とてもびっくりしました。でも本当に嬉しかったので、参加するからにはできること全部やりたいなと思って演じました。髪色もですし、人の頭を叩くのも初めてで本気で叩きました(笑)真緒という役を演じることで、自分自身も何か変われたらいいなと思い挑戦することができた作品です。
早乙女太一 尾谷(おだに)組・組員花田優(はなだまさる)
久しぶりの映画の現場が強面の方ばかりだったので少々戸惑いました。自分は血の気の多い役でしたが、その中でも恐怖を感じることはあるだろうし、そういった人間らしさをリアルに表現しようとしました。また、キャスト・スタッフの皆さんが作り上げてくれた集中した空気の中で、撮影に臨むことができました。
斎藤工 尾谷組・若頭橘雄馬(たちばなゆうま)
前作を見た後の衝撃が凄まじく、どんな役でもいいから出たい! と思い、今回念願叶いました。尾谷組という組織の中で際立つ橘という役をいただき、最高の登場の仕方をさせてもらいました。前作から受け継がれている熱量もあって、この映画は日本映画にとってものすごい1ページを刻む作品だと感じました。
中村梅雀 広島県警本部・捜査一課瀬島孝之(せしまたかゆき)
台本を読んで、人間模様や組織関係がとても緻密に面白く書かれていて、現場がとても楽しみでした。日岡の相棒である瀬島を演じましたが、日岡が実の息子であるかのように接して関係を表現していきました。松坂さんはどんな役も自然体で演じられていて、本当に素晴らしかったです。この映画に出られたことを光栄に思います!
吉田鋼太郎 広島仁正会・会長綿船陽三(わたふねようぞう)
クレイジーで、エンターテインメントとして抜群に面白い『孤狼の血』の続編に出られると聞いて、ワクワクしましたし、気合を入れないとと思いました。はじめは役所さんの代わりの役かな? とか思っていましたが、全然違いましたね(笑)。組織のトップという役柄でしたが、貫禄がありつつも、ユーモラスなお芝居もできて、緩急があってとても演じ甲斐がありました。