肉体美も披露!磯村勇斗『ヤクザと家族』の光る演技
公開中の映画『ヤクザと家族 The Family』でキーパーソンを演じる磯村勇斗の演技が、「最高だった」「泣かされた」「すばらしかった」と反響を呼んでいる。(以下、本編の内容に一部触れています)。
本作は、ヤクザの世界に足を踏み入れた賢治(綾野剛)が主人公。1999年、2005年、2019年と3つの時代を描く。賢治は、柴咲組組長・柴咲(舘ひろし)の危機を救ったことをきっかけにヤクザとなり、成り上がっていくが、ヤクザを取り巻く環境が変化する現実を突きつけられていく。
磯村が演じるのは、抗争で死んだ柴咲組の若頭の息子・翼。食堂を営む母親・愛子(寺島しのぶ)の店に来る賢治のことを慕っている。子どものころは、あどけなく可愛らしさもあった翼だったが、やがて金髪でタトゥーを入れ、夜の町を仕切る半グレ集団のリーダーとなる。
ヤクザとは違う形で権力を握り始め、父親を殺した人物を探し出そうとするなど、危うい一面を持つ翼を磯村が好演。SNS上では、磯村の演技について「最高だった」「素晴らしかった」と絶賛の声が上がり、「泣かされた」「胸にグッときた」「涙腺耐え切れなかった」とラストシーンに言及する人も多く見受けられた。
また、アンダーグラウンドな格闘場でのシーンでは、鍛え上げられた肉体を披露。磯村は、撮影までの準備期間が1か月しかないなか、本作のために体重を増やしながら脂肪を減らして撮影に挑んだという。わずかな場面ながら、翼がこれまで歩んできた道のりに説得力を持たせている。
翼役の磯村は、本作の撮影地となった静岡県・沼津出身。舞台となる土地の匂いや空気感を磯村が体内に宿していたことがキャスティングの決め手の一つだったそうだ。磯村自身は、翼という役について「半グレと呼ばれる集団のリーダー格ですが、単なるワルとしては演じたくなかったんです。ケン兄(賢治)や柴咲組の親分が築いた歴史を背負った上で、自分はこの町でしか生きていくことができないんだ、これが自分の生きる道なんだという真っ直ぐな信念を持って演じたいと思いました」と語っている(映画公式サイトのプロダクションノートより)。
そんな磯村は、2月14日スタートのNHK大河ドラマ「青天を衝け」で江戸幕府第14代将軍・徳川家茂役を務めるほか、「珈琲いかがでしょう」(テレビ東京・2021年に放送予定)、『東京リベンジャーズ』(7月公開予定)、『劇場版「きのう何食べた?」』(2021年公開)が控えており、今後の活躍にも期待が高まるばかりだ。(編集部・梅山富美子)