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「おちょやん」星田英利、千之助は千代たちの壁に「やっぱり、嫌われたい」

星田英利「僕は壁であり続けたいなと思います」
星田英利「僕は壁であり続けたいなと思います」 - (C) NHK

 連続テレビ小説「おちょやん」(月~土、NHK総合・午前8時~ほか)で、“喜劇界のアドリブ王”にして稀代のトラブルメーカー・須賀廼家千之助役を務めている星田英利。ヒロインにも影響を与える重要な役回りを担う千之助について「やっぱり、嫌われたいですよね」と持論を語った。

星田英利、俳優として活躍続く!【写真】

 現在放送中の「おちょやん」は、明治の末に大阪の南河内の貧しい家に生まれた竹井千代(杉咲花)が、女優になるために奮闘する姿を描く物語。星田ふんする千之助は、鶴亀家庭劇に千代や一平(成田凌)とともに参加することになるが、とっぴな行動で周囲を振り回すこともしばしば。破天荒な男だが、千代と一平にとっては師匠であり、ライバルともいえる存在となっていく。

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 朝ドラとしては「カーネーション」「まれ」に続いて3作目の出演となる星田。今作で演じる千之助は、いわく「喜劇界のアドリブ王で、舞台に立つと役が憑依して、止まらなくなる天才です。劇団仲間に対してはもちろん、お客様に対しても愛きょうを振りまくこともない。自分の舞台や演技に自信があるので、一切こびないという役柄」。千代の人生に影響を与える重要な役どころともなるが、今回は「自分と真逆のタイプ」の難役だという。

 「普段の僕は、千之助のように『芸事で結果が出ていれば、周りの評判なんて関係ない。芸が全てだ!』なんていう強気な人間ではありません。でも、芸事を志す人って、みんなこういう存在を目指してるのではないでしょうか? 生まれ持った才能がありながらも、実は、陰でしっかりと努力する。決して人に努力している姿を見せることなく、結果のみを周りに見せる。真逆……ですね(笑)。千之助には迷いがありません。だから、演じている僕の目に迷いがあってはダメなんです。ふだんの生活でも、ちょっとしたことに対して『千之助やったらどんな風に振る舞うんだろう?』とか『こんなとき、千之助やったらどんな発言をするんだろう?』とか考えて過ごしてます。いつ、どんなときでも僕の中に、千之助を実感しておきたいんですよね」

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 そんな千之助を演じるにあたっては「やっぱり、嫌われたいですよね」と語る星田。「この千之助っていう人間に反発・反感を抱かないと、若い人は伸びていかないと思いますし、そういう意味ではこっちも『なにくそ』と壁であり続けたいと思います。だから、僕が出てくるたびにいちいち腹が立ってほしいです。変に『いやいや、でもこれ実は優しさで』なんて勘ぐることなく、視聴者の方も、千之助に自分が言われたような気持ちになって素直に観てほしいと思います」と率直な思いを明かす。

 「ただ舞台に立ったときの千之助は、いろんな役を演じる天才なんで、そういう劇中劇も楽しみにしてほしいです。千代ちゃんも一平くんも、とにかくこいつを超えない限りは生きていけないわけで、全視聴者が千代と一平を応援しても、『知るかボケ』と思って、僕は壁であり続けたいなと思います」

 また、ヒロインをはつらつと演じる杉咲については「実力のある女優さんとして知っていました。キラキラした女優さんっていっぱいいらっしゃるけど、キラキラよりホカホカっていうか、温かみを感じる女優さんのほうが僕は個人的にすごいと思うんですよね。杉咲花さんは、まさにそんな感じです。芝居で絡んだとき心地よさがあるというか、温度を感じる方ですね。芯の奥底のほうでぶわ~って燃えてて、遠赤外線みたいに熱や、芯の強さみたいなものがすごく伝わってきます」と表現しながら、称賛の言葉を送る。

 放送中の第10週では、ようやく船出した鶴亀家庭劇の奮闘が描かれていくことになるが、千之助の存在感もますます大きくなっていきそうだ。千代と一平はもちろん、ルリ子(明日海りお)たちも巻き込んだ人間模様に期待が高まる。(編集部・大内啓輔)

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