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芳根京子が不老不死の女性に…寺島しのぶ、岡田将生ら共演『Arc アーク』6月公開

芳根京子が17歳から100歳以上を生き抜くリナを演じる
芳根京子が17歳から100歳以上を生き抜くリナを演じる - (C) 2021映画『Arc』製作委員会

 芳根京子が新作映画『Arc アーク』で主演を務め、永遠の命を得た不老不死の女性を演じることが明らかになった。寺島しのぶ岡田将生などが共演し、監督を『愚行録』『蜜蜂と遠雷』などの石川慶が担当する。すでに作品は完成しており、6月25日より全国公開される予定となっている。

芳根京子主演『Arc アーク』特報【動画】

 本作の原作となる「円弧(アーク)」は、2011年に発表した「紙の動物園」で、その年の最も優れたSF・ファンタジー作品に与えられる3大賞として知られるネビュラ賞、ヒューゴー賞、世界幻想文学大賞を受賞するという史上初の快挙を成し遂げた小説家ケン・リュウによる短編小説。『愛がなんだ』などの澤井香織が石川監督とともに脚本を手掛けた。撮影は2020年2月から3月にかけて主に香川県にて実施されている。

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 主演の芳根が演じるのは、永遠の命を得て17歳から100歳以上を生き抜くことになるリナ。17歳で生まれたばかりの息子と別れ、放浪生活を送っていたリナは、19歳で師となるエマと出会い、彼女の下で〈ボディワークス〉という仕事に就く。それは最愛の存在を亡くした人々のために、遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術(プラスティネーション)するというものだった。エマの弟である天音はこの技術を発展させて「不老不死」を完成させる。リナは不老不死の技術を受けた世界初の女性となり、30歳の姿で永遠の人生を生きていくことになる。

Arc アーク
映画『Arc アーク』より - (C) 2021映画『Arc』製作委員会

 共演者も発表となり、リナが勤めるエターニティ社の責任者エマを寺島、その弟で天才科学者の天音を岡田が演じるほか、清水くるみ井之脇海中川翼中村ゆり倍賞千恵子風吹ジュン小林薫もキャストとして名を連ねる。

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 あわせて公開された特報映像では、斬新な衣裳に身を包んだリナが舞うような美しさとキレのある動きで〈ボディワークス〉に挑むシーンからスタート。続いて、不老不死を現実のものとした天音の会見や、リナが人類初の永遠の命を得る女性となる様子などが描かれている。後半からは一転、モノクロになった映像が気になる仕上がりとなっている。(編集部・大内啓輔)

出演者&監督コメント

・芳根京子
はじめにこのお話を聞いたとき、あまりの難役にどうして石川監督は私にリナを託してくださるのか、嬉しさもありましたが、疑問、不安、恐怖が大きく即答することができませんでした。お時間をいただき、正直に自分が思ってることをお伝えしました。監督は真っすぐ向き合ってくださり、私の不安を取り除き、そして「最高のスタッフを集めました」と言ってくださいました。監督から背中を押してもらい、この世界に飛び込ませてもらいたいと決意しました。“生きている”ことに対して無意識、というか、当たり前、というか、それが日常になっていたものが、この作品と出逢って特別なものと思えるようになりました。タイトルの“Arc”からも、人生の始まりと終わりは一直線上の対極ではなく、弧を描いた隣同士だと感じました。もしも自分のこれからの人生の選択肢の中に“人生を終えない道”があるとしたら、自分はどういう選択をするだろうかと、この作品に出会わなければ出てこない発想・想像力をたくさん膨らまして、自分の人生をより一層濃いものにしてくれました。観てくださった方も、自分の人生を今までとは少し違う角度の視点から感じられるような、新しい発見のきっかけになっていただけたら嬉しいです。たくさんの方に届きますように。

・寺島しのぶ
台本を読んだとき、内容がよくわからないけれど全ては監督の頭の中にあるのだなと思いました。私はそこに飛び込み、ただ身を委ねました。不思議な作品になっていると思います。永遠に生きるとは……。そう遠くない未来、世界はそうなっているかもしれません。

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・岡田将生
後悔のないように必死に生きる姿は、やはり尊くそして綺麗でした。生きること、死ぬこと。命とは何か。それくらい壮大なお話で、命がめぐるように僕たちもこの世界で必死に回っている感覚に陥りました。多分僕はこの脚本、この映画の本質を今も100%は理解できていません。この脚本を理解するのにとても苦労したことを覚えてます。しかし、石川監督なら絶対大丈夫。安心して身を任せられると思いました。石川監督の演出はとても独特で、監督とキャストだけで何度もリハーサルをし、撮影の仕方も他の現場と異なる感じで、カメラの前にいることを忘れるほど集中して現場に立っていた感覚でした。

・風吹ジュン
『Arc アーク』は近未来のお話ですが、死生観を問うような面白い脚本でしたので、石川監督にお会いするのを楽しみにしておりました。小林薫さんとの共演も……。監督に“Arc”ってなんですか? って聞いたことがありました。「弓のような形」と答えてくださいました。でも見えているのはもしかしたらほんの一部で、大きな丸が隠れているのでは。それはきっと亡くなっても、何かは続いていて円周を一回りしたらまた“Arc”の線につながってる? そんなイメージが湧いてきました。見終えたときに幸せを受け取れる不思議な力がある作品です。

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・小林薫
近未来の世界に不老不死。どんな映画になるのか、どんな仕上がりになるのか、全く見当がつきませんでした。ただワタシの役は自然に歳を取った老人でしたので、役にすんなり入ることができましたが、コロナがじんわりと広がりつつあった3月初頭の撮影で風邪をひいてしまいまして、ビビリましたね。共演の風吹さんから濃縮のビタミンをいただきましたらこれでケロッと治りまして、ホント風吹さんには感謝しております。

・石川慶監督
不老不死をテーマにした物語は古今東西あれど、ケン・リュウが提示するテーマは全く新しいものでした。そこにあるのはありきたりな不死への警笛ではなく、不死を得た新しいカラダに僕らの価値観がついていけるのかを強く問うてきます。アンチエイジングが発達した今、ストップエイジングは必ずしも遠い未来の話ではないのです。この大きなテーマを背負う主人公を、芳根京子さんがまさに体当たりで演じてくださいました。役とともに本当に生きることができる芳根さんと、この映画を作れたことは自分にとって大きな幸運です。他に寺島しのぶさん、岡田将生さん、倍賞千恵子さん、風吹ジュンさん、小林薫さんら名優たちが、一見荒唐無稽に見えるこの物語に大きな説得力を与えてくださいました。ぜひ劇場まで足を運んでいただけたらさいわいです。

芳根京子主演『Arc アーク』特報 » 動画の詳細
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