細田守の新作に『アナ雪』のスタッフ!『竜とそばかすの姫』歌姫ベルのビジュアル公開
細田守監督の新作『竜とそばかすの姫』(7月公開)に登場する歌姫ベルのキャラクターデザインボードが公開され、『アナと雪の女王』『ベイマックス』などのキャラクターデザインで知られるジン・キムが手掛けていることが2日、明らかになった。併せて予告編で、歌姫ベルのビジュアルのほか、歌声も公開された。
本作は、50億人以上が集う超巨大インターネット空間の仮想世界<U>を舞台にした物語。心に傷を抱える17歳の女子高生すずが、“もうひとつの現実“と呼ばれるこの世界で未知との遭遇を経て成長していく。すずは、歌姫ベルとして<U>に参加し、その歌声で瞬く間に世界に注目される存在になっていく設定だが、この歌姫ベルのキャラクターデザインをジン・キムが手掛けることになったのは、細田監督たっての希望によるもの。
『未来のミライ』が米国アカデミー賞ノミネートをはじめ、細田作品が国際的に注目されるようになった頃、細田監督はジン・キムとロサンゼルスで出会い、意気投合。「いつか一緒にクリエイティブを」と語り合い、細田監督が本作で歌姫ベルのデザイン制作を正式に依頼したという。
また、すでに公開されている世界50億人以上が集う<U>のコンセプトアートを担当したのは、ロンドン在住の新進気鋭のイギリス人建築家・デザイナー、エリック・ウォン。超巨大インターネット空間を、建築とデザインの双方から独創的に描ける人物として細田監督が探し出し、オファーに至った。さらに、今年の第93回米国アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされた『ウルフウォーカー』のアイルランドのアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」から、トム・ムーア、ロス・スチュアート監督らが参加している。
予告編では、歌姫ベルのほか竜も登場。高知の田園風景や校舎という日常から、仮想世界<U>へと新たな世界の扉を開いていくすず(ベル)の前に、<U>で恐れられている謎の存在・竜が姿を現す。BGMとして用いられているのは、母親を亡くして以来、心に深い傷を負い歌うことができずにいたすずが、<U>の世界で「ベル」として自分を解放し、心に秘めてきた想いを歌いあげる重要な楽曲の一つ。歌声の主は明かされていない。(編集部・石井百合子)