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韓国人初の快挙!『ミナリ』ユン・ヨジョンが助演女優賞

第93回アカデミー賞

映画『ミナリ』のユン・ヨジョン、アカデミー賞史上初の快挙達成
映画『ミナリ』のユン・ヨジョン、アカデミー賞史上初の快挙達成 - Chris Pizzello-Pool / Getty Images

 第93回アカデミー賞授賞式が26日(現地時間25日)、米ロサンゼルスほかにて行われ、映画『ミナリ』(公開中)のユン・ヨジョンが助演女優賞を受賞した。同部門のみならず、韓国出身の俳優が米アカデミー賞で演技賞を受賞するのは史上初の快挙となる。

【画像】大胆なドレス続々!第93回アカデミー賞授賞式

 『ミナリ』は、成功を夢見てアメリカ南部に引っ越してきた韓国系移民一家の人間ドラマ。舞台は1980年代。農業でひとやま当てたい父に振り回される一家に、さまざまな困難が降りかかるさまを希望と共に描いている。オスカー常連の映画スタジオA24とブラッド・ピット率いる制作会社プランBがタッグを組んだ作品で、アメリカでは移民家族の物語が共感や感動を呼び、批評家からも激賞されている。

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 ユンが演じたのは、一家の力になるために韓国からやって来た祖母スンジャ。愛情深い性格ながら、料理ができず、好きなことに夢中になるとつい口が悪くなる破天荒なキャラクターを熱演した。幅広い表現力が必要とされる難役を見事に演じきり、前哨戦で重要視されている全米映画俳優組合賞(SAG賞)の受賞など各映画賞で旋風を巻き起こし、オスカー最有力候補に挙がっていた。

 壇上でヨジョンは、プレゼンターのブラッド・ピットに「ようやくお会いできましたね。もっと早く出会えていたらよかったのに」と呼びかけると「ご存知のように私は韓国出身で、ユン・ヨジョンと申します。今夜はジュヨンとも、どう呼んでいただいてもかまいません。許しましょう。アカデミー賞はいつもテレビで見ていました。私にとっては、テレビ番組だったんです。だから、ここにいるのがとても信じられません」とジョークを交えてスピーチ。また、「私は、競争というものを好ましく思いません」と切り出すと、共にノミネートされた女優陣に敬意を示し「私は、少しばかりラッキーだったんです。アメリカンホスピタリティー、おもてなしの気持ちというのでしょうか。そのおかげでしょう」と謙虚に語った。

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 韓国のベテラン俳優として知られるユンは1947年6月生まれの73歳。カンヌ国際映画祭に出品された『ハウスメイド』や『蜜の味 ~テイスト オブ マネー~』で国外からも評価され、米ドラマシリーズ「センス8」にも出演。長いキャリアの中で数多くの賞に輝き、高い演技力が定評を得てきた。

 アカデミー賞助演女優賞を受賞するアジア人としては、映画『サヨナラ』のナンシー梅木さん以来、63年ぶり2人目となるユン。今年の同部門には彼女以外に『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』のマリア・バカローヴァ、『ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-』のグレン・クローズ、『ファーザー』のオリヴィア・コールマン、『Mank/マンク』のアマンダ・セイフライドがノミネートされていたが、韓国人俳優初となる金字塔を勢いそのままにユンが打ち立てた。(編集部・小松芙未)

第93回アカデミー賞授賞式は、4月26日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて放送中(夜9時より字幕版放送)

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