山本涼介&工藤美桜「仮面ライダースペクターxブレイズ」で叶った兄妹同時変身「次は磯村くんも一緒に」
特撮ドラマ「仮面ライダーゴースト」(2015~2016)で深海マコト/仮面ライダースペクターを演じた山本涼介と、深海カノン役を務めた工藤美桜が、「仮面ライダーセイバー」とのコラボレーション作品「仮面ライダースペクターxブレイズ」で再共演を果たした。テレビシリーズ終了から5年、本作ではカノンがマコトと共に仮面ライダーに変身。「お互い探り探りだった」という兄妹同時変身を振り返ると共に、キャラクター再演の心境、印象に残るセリフについて語った。
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「キラメイジャー」撮影現場で知ったカノンの変身
山本は2018年、西銘駿(天空寺タケル/仮面ライダーゴースト役)と「仮面ライダージオウ」に友情出演した際にマコトを再演していたが、工藤がカノンを演じるのはVシネマ『ゴーストRE:BIRTH 仮面ライダースペクター』(2017)以来およそ4年ぶり。しかも、本作でカノンは、仮面ライダーカノンスペクターに変身し、兄マコトと共闘する成長ぶりを見せる。
工藤は「ゴースト」出演後、2020年3月から今年2月まで「魔進戦隊キラメイジャー」で大治小夜/キラメイピンクを演じており、「『キラメイジャー』の現場でカノンちゃんが変身すると最初に言われたので、叫びました」と振り返る。1年近く「キラメイジャー」に参加していたこともあり、「カノンちゃんに戻れるかなという不安はありました」というが、マコト役の山本と再会するとその不安はすぐに払拭されたという。「自然とお兄ちゃんと一緒にお芝居していくうちに、当時の記憶が蘇ってきて『カノンちゃんってこんな感じだったな』って思いながらお芝居ができました」。
「キラメイジャー」で工藤が活躍すると、Twitterでは度々「マコト兄ちゃん」がトレンド入りする現象が見られた。SNSで話題になったことについて、山本は「もちろん知っていました。ネタの切り抜き画像が上がっているのも知っているので……(笑)」と即答。「朝起きてTwitterを見るとマコト兄ちゃんが入っているので『俺何かしたかな?』と思ったら、美桜ちゃんがキラメイジャーで活躍した回だったんです。(工藤の)成長を感じましたね。14~15歳の美桜ちゃんの印象が残っているので、そんな彼女が大人な役をこなしていてビックリしましたし、嬉しかったですね」と愛する“妹”の活躍に笑顔を見せた。
変身ベルトを巻いて実感「運命だったのかな」
スーパー戦隊で変身を経験している工藤だが、もともと仮面ライダーに出演していた頃から変身願望はあったという。「お兄ちゃんの変身を見ていて変身願望があり、スタッフさんにもずっと『変身したいです』と言っていたのですが、叶わずで……。戦隊で変身できて嬉しいと思っていたら、『(ゴーストでも)変身するよ~!』って言われて、驚きと嬉しさがありました」。
そんな工藤が、本作で山本と同じ仮面ライダーに。ゴーストドライバーを手にすると「これがみんなが巻いていたベルトか~!」とテンションが上がったそうで、「アイコンを入れて変身するカットは、『初めてだからすんなりできなくても大丈夫だよ』と言われていたのですが、本番でバッチリ決まって」と当時を振り返ると、「運命だったのかな、と思いました」と笑顔を見せた。
妹・カノンとの同時変身。山本は「ちょっと息合わなかったですけどね(笑)」とぶっちゃけつつも、「(西銘)駿と(アラン/仮面ライダーネクロム役の)磯村(勇斗)くんとかは何回も練習して、三人で息合うようになったので。今回は初めてということもあり、お互い探り探りに『いつ(変身って)言う?』という感じでした。本番ではすんなりとできました」と述懐。「(兄妹変身は)感慨深いです。カノンも成長したんだなって思います」と工藤との変身を喜んでいた。
未だに正解が見つからない「カノンがいっぱいだ~!」
マコトといえば、テレビシリーズ第34話で登場した「カノンがいっぱいだ~!」というセリフが、ファンの間で語り継がれる名(迷)言になっている。山本は、「未だに正解は見つけていないですよ。何が正しかったんだろうというのは今も思いますし、そこが切り抜かれてSNSで彷徨っているので……(笑)」と正直な気持ちを明かす。
しかも、本作では伝説のセリフが再登場。「まさか今回も出てくるとは思わなくて……。(プロデューサーの)高橋(一浩)さんに聞くと『このセリフを言わせたいから、こんなストーリーになった』と話していたので、『何してくれたんだ!(笑)』って気持ちですよ」とぶっちゃけた山本は、「あのセリフだけは、どうやって言えばいいんだろうと悩んでいました。テレビシリーズはグリーンバックで一人だったんですけど、今回は周りにみんながいて……。罰ゲームかなと思ったりもしました(笑)」と5年経った今でも悩みながら撮影していたという。
兄妹同時変身が実現し、マコトの名(迷)ゼリフが令和でさく裂するなど、ファンが求める「仮面ライダーゴースト」の全てが詰まった本作。山本は、今後「ゴースト」の関連作品が製作された際には、「磯村くんを呼びたいですね」と願望を明かす。「本人も『なんで呼ばれてないんだ』と言っていたので、今度は磯村くんとも一緒に変身したいですね」と続けると、工藤も「ゴーストのライダー全員と変身がしたいです!」と西銘&磯村を加えての“四人同時変身”を熱望していた。
仮面ライダースペクターの力が仮面ライダーブレイズへと継承されたように、「ゴースト」の物語は令和の時代にも語り継がれていく。山本は「急にTwitterでトレンド入りすることもすごく嬉しいので、そういう形でみなさんの頭の中にマコトが残ってくれれば嬉しいなと思います」と思いを込めると、工藤も「今回、すごくたくさん愛して頂いている実感があったので、数年後、トレンドで『カノンちゃん』って上がるような存在になりたいですね。ふとした時に『カノンちゃんもそうだったよな~』と思い出してほしいですね」と今後も変わらずにキャラクターが愛されることを願っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
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