坂本真綾、マリ役を理解する苦悩語る!庵野秀明監督からのヒントは「墓場まで持っていきます」
声優の坂本真綾が27日、新宿バルト9で行われた『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION: 3.333』と『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の連結上映舞台あいさつに出席し、自身が声をあてた真希波・マリ・イラストリアスの役づくりへの苦悩について語った。舞台あいさつには三石琴乃、山口由里子、関智一、岩永哲哉、岩男潤子、長沢美樹、沢城みゆき、勝杏里も登壇した。
坂本真綾、マリの秘密は「墓場まで持っていく」舞台あいさつの様子【動画】
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、1990年代に社会現象を起こしたアニメシリーズを2007年から『新劇場版』シリーズとして再始動した4部作の最終作。汎用型ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオンに搭乗したパイロットたちが、謎の敵「使徒」と戦う姿が描かれる。今回、本作と『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』をバージョンアップした『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION : 3.333』の連結上映が行われた。
『新劇場版:Q』を収録した際のエピソードを聞かれた坂本は「マリって謎が多い役で、私自身も全部を把握しているわけではないんです」と語ると、収録時に庵野秀明監督からつぶやかれた言葉をヒントに役を構築していったという。それでも「庵野監督はすべてをお話しになるわけではないんですよね」と坂本は悩ましい顔をすると「取材やパンフレットのインタビューでも、庵野さんに聞いたことをどこまで話していいのかわからないんです」とマリという人物を理解することに試行錯誤していたという。
庵野監督とのやりとりを明かすことに躊躇する坂本に、葛城ミサト役のいる三石が「大丈夫だよ『何を言っても平気だよ』と庵野さんは言ってくれるよ」と背中を押すも、坂本は「いや……やっぱりダメですよ」と尻込み。続けて「庵野さんはいつもミステリアスな口調でつぶやくので、ダメ出しもどれが大事なのかわからないんです。もしかしたら、まったく気にしていないかもしれませんが、やっぱり言えない。墓場まで持っていきます」とマリを解釈することの難しさが伺えるエピソードを披露した。
そんな坂本は、これまでのシリーズではほとんど一人でアフレコを行ったというが、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では宮村優子(式波・アスカ・ラングレー)と共に収録に臨んだそう。「テレビシリーズから演じられている人と一緒に収録できないのでは、という不安があったのですが、今回は宮村さんとご一緒できました。宮村さんのなかにアスカがしっかりと息づいていて、役と声優さんがつながっていると感じられて感動しました。どうやっても自分はこの領域には到達できませんが、空気感を感じることができたのはすごくよかったです」と敬意を表した。(磯部正和)