笠松将主演『リング・ワンダリング』安田顕ら追加キャストが発表
笠松将主演、阿部純子がヒロインを務める映画『リング・ワンダリング』(2022年2月公開)の追加キャストとして、演劇ユニット・TEAM NACSの安田顕ら5名の実力派俳優が出演することが発表された。
本作は、東京の下町を舞台に、漫画家を目指す青年・草介(笠松)が、不思議な娘・ミドリ(阿部)との出会いを通じて、命の重みを知る幻想的で切ない物語。ヒロインの阿部は、草介が描く漫画のヒロイン・梢との二役を演じる。前作『アルビノの木』が、世界9か国の映画祭でグランプリを含む20の賞を受賞した金子雅和がメガホンを取った。
今回発表された追加キャストは、安田のほかに、実力派女優の片岡礼子、金子監督の前作『アルビノの木』でも印象的な役どころを演じた長谷川初範、名バイプレイヤーの田中要次、芸歴60年を超える大ベテラン・品川徹の5名。まさに実力派キャストが脇を固める形となる。
ミドリの父親で写真館の館主・青一を演じる安田は、出演の経緯を「長谷川初範さんとある現場でご一緒した際、長谷川さんは『金子監督は日本の宝』と仰いました。出演させてほしい想いがより強く湧いた次第です」と明かし、ミドリの母・藍子を演じる片岡は「安田さん演ずる父・青一の厳格な背中が我々家族の着地場所となり壮大なお話のなかの小さな家族は楽しい時間でありました」と撮影を振り返った。
また、今作で草介の描く漫画の主人公・銀三を演じ、安田の出演にも大きな影響を与えた長谷川は「この国に、この監督の存在が一筋の光、希望に見えてくるんだよ」と金子監督を絶賛したコメントを寄せている。(高橋理久)
以下、追加キャストから3人のコメント全文
◆安田顕
きっかけは、居酒屋さんでした。
金子監督との酒場での出会いが、この作品への御縁をくれました。酒場に感謝。
また、金子監督の作品に過去も出演されてきた長谷川初範さんとある現場でご一緒した際、長谷川さんは「金子監督は日本の宝」と仰いました。
出演させてほしい想いがより強く湧いた次第です。
作品の公開を心待ちにしております。
◆片岡礼子
金子監督の世界は壮大な自然界ありきです。その中にどのように入っていけるのかが楽しみでした。
ミドリの母である私の役・藍子は、毎日家族を見てご飯を作ってその身を案じています。既に笠松さん、阿部さんはインから金子監督と話を重ねておられたので目の前のことに真っ直ぐで常にチームを率いてくださり、安田さん演ずる父・青一の厳格な背中が我々家族の着地場所となり壮大なお話のなかの小さな家族は楽しい時間でありました。
◆長谷川初範
金子雅和監督は、いつも静かに穏やかに疾走している。誰よりも情熱的で決して芯のブレがない。山岳現場ではまるでカモシカのように機敏に素早く動き回り、ひとりあっという間に丘の上に、滝の上まで登っている。静かなる強靭な狂人。今までの素晴らしい作品などは前哨戦。これから着実に驚くほどに個性的な作品を作っていくのだと感じられる。
この国に、この監督の存在が一筋の光、希望に見えてくるんだよ。楽しみでしょうがない。祝福が彼の作品にありますように!