品川ヒロシ監督、思い入れ深い監督作の公開に涙!
お笑いコンビ品川庄司として活動する傍ら、映画監督としても活躍する品川ヒロシが17日、ヒューマントラストシネマ渋谷で行われた映画『リスタート』の公開記念舞台あいさつに来場。監督を務めた本作の公開に感激の涙を流した。この日は出演者であるEMILY(HONEBONE)、SWAY(DOBERMAN INFINITY/劇団EXILE)、朝倉ゆり(エラバレシ)、黒沢あすか、中野英雄も来場した。
佐藤隆太&上地雄輔からの応援メッセージも!舞台あいさつの様子【写真】
本作は、『ドロップ』『漫才ギャング』などを手掛けてきた品川監督が、北海道下川町を舞台に一人の女性の挫折と再生を描く人間ドラマ。都会でシンガー・ソングライターになる夢に破れ帰郷した女性が、心の傷を癒やしていくさまを描く。
16日公開された本作は、コロナ禍により、撮影から公開までおよそ2年の歳月が過ぎた。品川監督はこれまでの作品とは違う低予算での制作を余儀なくされたものの、仲間たちと苦難を乗り越えたことで思い入れもひときわだったということで「本当に感慨深いものがあって、昨日の舞台あいさつでは泣き尽くしてしまった。どうせ泣くならマスコミが入った今日の方が良かったなと後悔しています。カメラが回っていると涙は出ないもんですね」と冗談を交えてあいさつ。主人公の未央を演じたEMILYも「この日を迎えられるのが幸せなんだなと思いました」と無事公開に喜びをかみ締めた。
この日は、2011年に公開された品川監督の過去作『漫才ギャング』に出演した佐藤隆太と上地雄輔からサプライズ応援メッセージが寄せられた。佐藤は「僕が品川さんと『漫才ギャング』でご一緒してから10年が経つということでビックリしています。今でもあの撮影現場は鮮明に覚えていて、すごくエネルギッシュな話だったというのもあって、毎日アツくて明るくて。本当に楽しい時間を過ごすことができました。改めて、品川さんありがとうございました」とコメント。
一方の上地は「今回の『リスタート』を観させていただいて、本当に品川監督らしいというか、いつもはアクションや群像劇みたいなこともあったと思うのですが、今回は一人の人間模様を品川監督らしく描かれていました。観終わったときに全員に共感できる部分があって、一人一人の役に愛情を感じたので、品川監督の作品はステキだなと改めて思いました」と感銘を受けた様子。そして、二人が品川監督との再タッグを熱望する形でメッセージは締めくくられた。
サプライズメッセージに驚きを隠せない様子の品川監督。「普段、(上地は)俺のことを品川監督って言わないので、よそ行きの言葉だなと思いましたが、ビックリしました。隆太くんも久しぶりなんで。ありがとうございます。あとで連絡します」と感激した様子を見せた。
さらに、EMILYがボーカルを務めるフォークデュオ「HONEBONE」のギタリストKAWAGUCHIも来場し、主題歌「リスタート」を生演奏。品川監督は「HONEBONEの曲を聴くと、僕自身も胸に刺さるものがあるし、やはりKAWAGUCHIくんが演奏しているのを見るとなんかこう……」と言うと、見る見るうちに目には涙が浮かび上がる。
続けて「舞台あいさつでスポットを浴びるのは演者なのですが、やっぱり北海道で一緒に寝ずに撮ってくれたスタッフを裏方として支えてくれたのがKAWAGUCHIくんだったので。撮影現場で一緒にギターを弾いてくれた彼が(映画を)背負ってくれたような気がして」と思いを何とか言葉にすると、「すいません。ありがとうございます」と感謝の言葉をポツリ。しみじみとした雰囲気が舞台上を包むなか、品川監督は最後に拳を振り上げて「やった! マスコミの前で泣けた!」と叫び、客席からも大きな拍手が送られた。(取材・文:壬生智裕)
映画『リスタート』は全国公開中