行き先はアウシュヴィッツ…衝撃の実話『ホロコーストの罪人』本編映像
ホロコーストに加担したノルウェー最大の罪を描いた映画『ホロコーストの罪人』(8月27日公開)より、家族はベルグ収容所へ送られ、唯一残った母サラが涙ながらにオスロ港へと強制連行されるシーンを切り取った本編映像の一部が公開された
本作は、ホロコーストにノルウェー警察や市民たちが加担していたというノルウェー最大の罪を描いた物語。ノルウェー系ユダヤ人たちをベルグ収容所に連行して強制労働を監視し、アウシュヴィッツ行きのドナウ号が待つオスロの港に強制移送したのは同じノルウェー人だった。その結果、ドナウ号に乗船したノルウェー系ユダヤ人の多くがアウシュヴィッツでホロコーストの犠牲者となった。
今回、本編映像の一部が新たに公開。ノルウェー秘密国家警察・クヌート副本部長の号令により、町に残ったユダヤ人女性や子どもたちを強制連行するため、一斉に各地域に散らばったタクシーは、ブラウデ家にも迫っていた。母サラは警察がきていることを知らされ急いで隠れたが、あっけなく見つかり連行されてしまう。涙を浮かべ車窓から外を見つめるサラ。オスロ港に到着すると、「全員、受付で手続きを済ませろ」と言われ、不安げな表情で歩き出すが、足取りはおぼつかない。受付係に「私たちはどこへ?」と問いかけるが、何も言われず証明書は没収。驚きを隠せないまま外に出ると、そこには巨大な移送船ドナウ号が停泊していたのだった……。
本作の監督を務めたのは『HARAJUKU』で国内外の高い評価を得たアイリク・スヴェンソン。キャストには『獣は月夜に夢を見る』のヤーコブ・オフテブロ、『ソフィーの世界』のシリエ・ストルスタイン、『ミレニアム』シリーズのミカリス・コウトソグイアナキスなどが名を連ねている。(編集部・大内啓輔)