浅野いにお、過激な作品に挑んだ石川瑠華&青木柚を絶賛!
映画『うみべの女の子』公開記念舞台あいさつが3日、都内で行われ、登壇した原作者の浅野いにおが、過激な内容のなかダブル主演を全うした石川瑠華、青木柚を称賛した。舞台あいさつには、ウエダアツシ監督も出席した。
本作は、浅野の人気漫画を映画『リュウグウノツカイ』などのウエダ監督が実写映画化した作品。海辺の小さな街を舞台に、中学生の小梅(石川)が、憧れの先輩に振られたショックで、自分のことが好きだと言ってくれた内向的な同級生・磯辺(青木)と関係を持ってしまったことから起こる、思春期の男女の恋と性を描く。
浅野にとって、自身の漫画の実写映画化は『ソラニン』以来11年ぶり。過激な内容を含む作品で、浅野自身も「実写化の期待はなかった」と話すと、5年前にプロデューサーと本企画を立ち上げたというウエダ監督は「浅野さんと同世代なのですが、若い世代に向けて、これまでにない映画を届けたいと思っていた。最初に企画として持ち込んだのが浅野さんの漫画でした」と意図を説明する。
実際にウエダ監督と話をした浅野は「世代が一緒なので、見てきた景色が同じ。作品を尊重してくれている実感があったので、お任せしても大丈夫だと思った」と信頼して託したことを明かした。
主演二人のオーディションにも参加した浅野。青木の情報は事前にもらっていたというと「磯辺の役は正直青木さんじゃないと成立しないと思っていましたので、引き受けてくれると分かったときは、安心しました」と振り返る。一方、小梅役はかなり人選に難航していたようだが、石川がオーディションにやってきたときは「満場一致でこの人しかいないとみんな思ったはず。本当に救われました」と絶賛した。
浅野自身が「過激な作品」と何度も口にするように、小梅と磯辺を演じる俳優には、大きな負荷がかかることは想像できていたという。そんななか、プライドを持って役と向き合った石川と青木に対して、浅野は「原作での小梅と磯辺の関係性は特殊で、本当に撮影は難しかったと思う。責任を感じています」と二人を慮る。
石川は「わたしにとって『うみべの女の子』という原作漫画が唯一無二のように、この映画が、誰かの唯一無二の存在になってくれたら嬉しいです」と述べると、青木も「昨年の自粛明け最初の撮影で、この先どうなるか分からないなか撮って、こうして映画館で上映できることに、映画に携わる俳優として救われています」と熱い思いを語っていた。(磯部正和)
映画『うみべの女の子』は8月20日より公開