有村架純、コロナ禍で企画変更に不安も…ドキュメンタリー挑戦で働く人々に思いめぐらす
有村架純が16日、東京・千代田区の神楽座で行われた映画『人と仕事』(10月8日公開)の完成報告トークイベントに出席し、志尊淳とともにコロナ禍で作り上げたドキュメンタリーの撮影を振り返った。イベントには森ガキ侑大監督も登壇した。
有村架純&志尊淳がコロナ禍で働く人々の声を聞く!イベントの様子【写真】
本作は、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、エッセンシャルワーカーなどをリポートしたドキュメンタリー。有村と志尊が学生やシングルマザー、保育士や農業といった職業に従事する人たちのもとを訪れ、街にいる人々にインタビューを行い、コロナ禍における社会の一面を映し出していく。
もともと3人は、保育士をテーマにした『保育士T』という映画を制作する予定だったものの、コロナ禍によって企画がとん挫し、本作を制作するに至ったという。有村は思いもよらない話に「(『保育士T』の)心の準備をしていたので、撮影ができなくなってしまったことはショックでした。(森ガキ監督が)『ドキュメンタリーにしないか?』とおっしゃられたときに、どう自分の中で咀嚼しながら進めていけるのかな……という不安が生じてしまって悩みました」と打ち明ける。志尊は「作品は絶やしたくない!」という熱い思いを胸に、精いっぱい取り組んだことを明かした。
それぞれの思いを抱えてスタートした撮影では壁にぶつかることも。さまざまな職業の人々の声を聞くために、森ガキ監督と渋谷でゲリラインタビューを敢行したという志尊は。「(本編には)映っていないと思うのですが、10人くらいに無視されているんです。それが、心が痛くて……。『メンタルが持たないので帰りたいです』と(森ガキ監督に)言っていました」と苦笑い。有村も「喋りが得意でないので、みなさんと喋るときは緊張しました」と苦労したとのこと。
また、森ガキ監督から有村と二人きりで話をするよう求められたこともあったという志尊。「ほぼ使わない記録用だから、仲を深めるためにも、作品の方向を定めるためにも二人でぶっちゃけトークして! 全然カットする」と言われたそうで、「それだったら……と本音でぶつかった」そうだが、「(本編で)めちゃめちゃ使われていました」と恨み節。有村も「けっこう使ってんな……と思いました」と吐露しつつ、通常の映画撮影とは違う状況だったからこそ、お互いの気持ちを知ることができた時間に感謝する。「一回扉を開けて話してみたら、するする言葉が出てきて、きっと志尊さんは『こんなこと思ってんのかよ!』と思われたかもしれない」とはにかんだ。
最後に有村は「私にとっても仕事はなくてはならないもので、仕事という意味や価値をみなさんと一緒に咀嚼しながら考えていけたらと思います。このような状況が続くと思いますので、ご自愛いただけたら」と思いを口にした。(錦怜那)