金曜ロードショー「みんなが選んだルパン三世」ラインナップ、栗田貫一ら現キャスト陣はどう見た?
「ルパン三世」アニメ化50周年を記念して、今夜の金曜ロードショーでは「みんなが選んだルパン三世」と題してTVシリーズ全276話から視聴者投票で選ばれた4話が年代順に放送される。ラインナップは、全ての始まりとなったPART1・第1話「ルパンは燃えているか・・・・?!」(1971)、若き宮崎駿監督が照樹務名義で演出を手掛けたPART2・第145話「死の翼アルバトロス」と最終回「さらば愛しきルパンよ」(共に1980)、そしてPART5の最終話「ルパン三世は永遠に」(2018)と名作ぞろいだ。
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放送を前に、ルパン役の栗田貫一、銭形警部役の山寺宏一、石川五ェ門役の浪川大輔、峰不二子役の沢城みゆきら現在の「ルパン三世」の声優陣が今回のラインナップについてコメントを寄せた。(編集部・市川遥)
栗田貫一(ルパン三世役)コメント
「PART1」が始まったのは、僕らがまだ中学生にあがるくらいじゃなかったかな……すごい“大人の漫画”を見てた感じでしたね。「PART1」の頃は、声優の皆さんもまだキャラクターのイメージを作ろうみたいな時だったんじゃないかと感じますね。山田(康雄)さんのルパンも軽くないんだよね。軽妙になるのは「PART2」からだから、モンキー・パンチさんが原作で描いていた感じだったんでしょう。最近僕がやっているルパンはシリアスな事が多いので、ひょっとして近いのかもしれないなと感じるんだよね。
僕がマネをしていたのは「PART2」以降の山田さん。「ふ~じこちゃ~ん」ってなった時からだよね。「おい、不二子!」って感じだったんだよ、「PART1」の頃は。作品を見ると、あの頃からこんな絵を描いてたんだな……と感じますね。特に宮崎さんの作品は、『風の谷のナウシカ』とかに出てきそうな絵なんだよね。空飛ぶ感じとかね。
その中で(自分がルパンを演じている)「PART5」が選ばれたのは嬉しいよね。最近の若い子たちが投票してくれたのかなぁ。「PART5」は現代的な設定で、ルパンもだんだんネットの中に連れていかれてる。最終回は、本当のルパンの顔ってなんだったんだと、謎を残して終わったんだよね。
この50年、宮崎さんもそうだけど、いろいろなクリエイターがそれぞれのルパンを作ってきて、みんな自由にルパンを連れまわしている感じがするんです。それぞれの想いがあるんだろうね。いろんなことをやらせてもらって「ルパン楽しそうだな」と思うもんね。モンキーさんが、最初から「どうぞ自由にルパンにいろんなことをさせてください」っていう方だったんで、本当にそうなっちゃった。新作の「PART6」もそうだけど、これからもどんなルパンが登場するか、本当に楽しみです。
山寺宏一(銭形警部役)コメント
「PART1」放送当時10歳だった僕は、そのオシャレでクールでカッコ良い世界観に衝撃を受け夢中になりました。第1話で不二子をくすぐるコチョコチョマシーンにドキドキした事を覚えています。あれから50年。銭形役を引き継いで10年になりますが、未だに不思議な気持ちです。今回放送される「PART2」の2作はまさに名作中の名作で、何から何まで面白い! そして偉大な先輩方の演技は圧巻です。正直、比べられちゃうから見て欲しく無いような気も…… そんな中、「PART5」の最終話を選んで頂いた事はとても嬉しいです! 時代が変わってもルパン達の活躍は痛快だぜ!
浪川大輔(石川五ェ門役)コメント
凄い濃いめのラインナップ! どれも楽しみ! 「PART1」の「ルパンは燃えているか・・・・?!」は最初の最初。ここから始まり今に至るまでの変化を楽しみつつ、作品としてのとんがり具合を味わって欲しいと思います。カッコイイです! 宜しくお願い致します!
沢城みゆき(峰不二子役)コメント
こ、このラインナップの中に「PART5」を入れてもらえるのか……! と、なんだかもしかしたら初めて、ルパン三世と言う歴史の中に、私たちが参戦させていただいてからのルパンも、しっかり根付いているのだと言うこと、認識させていただいたかもしれません。アナログかっこいいルパンvsデジタルな現代社会の決着、どうぞ見届けてください!