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米倉涼子&綾野剛「新聞記者」追い込まれた撮影

米倉涼子&綾野剛
米倉涼子&綾野剛

 俳優の米倉涼子綾野剛が10日、Netflixのラインナップ発表会「Netflix Festival Japan 2021」に藤井道人監督と共に登壇した。米倉と綾野はNetflixシリーズ「新聞記者」(2022年1月13日配信)で初共演。主演の米倉はこれまで演じてきた役柄のイメージを覆す「地味に戦うヒロイン」に苦戦したことを明かし、綾野は「ベスト3に入るぐらい精神的にきつい役」、映画版に続きメガホンをとった藤井監督は「プレッシャーでめちゃくちゃ白髪が増えました」とそれぞれ撮影を振り返った。

【写真】Netflix「新聞記者」ビジュアル

 本ラインナップ発表会は9、10日の2日間にわたって行われ、「新聞記者」のイベントは実写作品を紹介する「ライブアクションDay」のトリとして行われた。モデレーターを、モデル、キャスターのトラウデン直美が務めた。

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 Netflixシリーズ「新聞記者」は、2019年6月に公開され第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ6部門を受賞したシム・ウンギョン松坂桃李共演の映画『新聞記者』を、キャストを一新し、全6話のドラマとして展開。“新聞業界の異端児”と呼ばれる主人公の東都新聞社会部記者・松田杏奈(米倉)が、政府の起した公文書改ざん事件の真相を追う物語で、2019年公開の映画版には登場しなかった一般市民の若者(横浜流星)の視点を追加。事件が報道側、政権側、市井の人々それぞれの視点で描かれる。綾野は、理想を抱きつつも組織の論理に翻弄される若手官僚・村上真一を演じる。

左から綾野剛、米倉涼子、藤井道人監督

 出演オファーを受けた時の心境について米倉は「ストーリーも役柄もとてもチャレンジングなものだったので、Netflixシリーズの大ファンでもありまして、ぜひ参加させていただきたいと前向きな気持ちでした」と話し、新聞記者を演じるためのアプローチとして実際に新聞社を訪ね、取材したことを明かした。「今回は藤井監督といっしょに東京新聞さんに伺って。一日だったんですけど、気付いたらかなり長い時間フロアを紹介していただいたり。記者さんにお話をうかがったり。どんな立ち位置で、どんな気持ちで仕事をされているのかといった取材をさせていただきました」

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 一方、綾野は藤井監督がチーフ監督を務めるドラマ「アバランチ」(カンテレ・フジテレビ系、毎週月曜夜10時~)も放送中。オファーについては即決だったといい、「とても信頼している藤井監督からのオファーということで断る理由がなかった。主演が米倉さんと聞いて、ぜひご一緒させていただきたかった。米倉さんは瞳が研ぎ澄まされていて、最後に瞳に映る景色はどうなっているんだろう。自分も見たかったので即決でお受けしました」と話した。

 米倉といえば放送中の「ドクターX ~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系、毎週木曜夜9時~)の「失敗しない」医師や弁護士役などタフなヒロインのイメージが強いが、本作では新境地に挑戦。米倉は「ごく一般の人に寄り添う新聞記者であることが大事。声なき声を届けるという信念。特別な力はないけどあきらめない気持ちを大事にして真実を伝えていきたいという強い気持ちを持った、一見弱々しい静かな女性」と役柄を紹介すると共に、演じるにあたっては苦戦を強いられたことを告白。「もっと強いキャラクターを作っていこうと思っていたら、撮影に入って間もなく官房長官を責め立てるシーンを撮っているときに『ちょっと違う』という感じで。ある方を取材しに行くシーンでも『絶対聞いてやる』という圧力で行こうとしたら、『もっと声も小さく、静かでいいんで』と言われて。わたしの構想はすべてぶち壊されました(笑)」と紆余曲折があったようだ。

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 綾野は、組織の論理に翻弄される官僚という役どころだったが「ベスト3に入るぐらい精神的にきつい役だった。役をやっていても自分の気持ちなのか役の気持ちなのか。毎回自分に返ってくるというか。自分はどうなんだと村上から問いかけられている気がした」と役に没頭したことをうかがわせた。

 米倉と綾野は初共演となり、米倉は「うわさではかっこよくて変わり者と聞いていましたが、とにかくストイック。今度は体作りも頑張って病んでいく姿を見て、わたしは頑張りが足りないのかなとも思ったり」、綾野は「ただただ素敵な人です。その一言に尽きます。あったかいんです、米倉さんって」と互いの魅力を評した。(編集部・石井百合子)

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