圧巻の長回しダンスシーン!アニャ・テイラー=ジョイら魅せる『ラストナイト・イン・ソーホー』本編映像
映画『ベイビー・ドライバー』などで知られるエドガー・ライト監督の4年ぶりの新作『ラストナイト・イン・ソーホー』より、長回し撮影によるダンスシーンを捉えた本編映像が公開された。
本作は、現代と1960年代のロンドンで暮らす二人の女性が、夢を通してお互いに共鳴し合っていく様子を描くタイムリープ・ホラー。ファッションデザイナー志望のエロイーズは、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学するも、寮生活に向かず一人暮らしをすることに。新しいアパートで暮らし始めた彼女は、夢の中で歌手を夢見るサンディと出会い、肉体的にも感覚的にも彼女と次第にシンクロしていくことになる。
今回、エロイーズ(トーマシン・マッケンジー)とサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)がシンクロするさまが映し出されるダンスシーンが公開された。エロイーズが夢で訪れた憧れの1960年代ロンドンのソーホーで、歌手を夢見るサンディとダンスを踊っているのは、この界隈を取り仕切っているマネージャーのジャック(マット・スミス)。自信に満ちあふれたサンディはジャックに声を掛け、やがてホールの中央へ。二人が視線を交わし合うなか、サンディはエロイーズと入れ替わる。バックにはグラハム・ボンド・オーガニゼーションの「Wade In The Water」のナンバーが聞こえてくる。
アニャも撮影で最も思い出深いシーンとして、このダンスシーンを挙げている。「私たちはカメラの前ではとてもエレガントに見えますが、映っていない時はまったく別の話です(笑)。シーンの大半は実写撮影だったので、画角内にいないときは、それぞれがカメラの後ろを必死に走っていました。極端に言うと、撮影したシーンよりも舞台裏の様子のほうが好きかもしれません」。本作では全編にわたって特殊効果が用いられているものの、ライト監督はその多くで「見かけよりシンプルな方法」で撮影をすることにこだわったという。
このダンスシーンも例外ではなく、このダンスシーンの撮影について「マット・スミスの功績も話しておかないといけない。ステディカムで撮った長回しのシーンですが、彼が最初から最後まで画面の中心にいることで成り立っている場面だから。カメラオペレーターのクリス・ベインズは、誰よりも広い範囲を追っていてカメラを持って他の人の2倍は走り回った。それから、私たちの最高な撮影監督のチョン・ジョンフン! 追加で光を当てようと鏡を持って走っていましたが、誰よりも大回りで走らなければいけないことに気がつき、2 テイク後には疲れた様子で『ノー』と言っていましたね」と裏話を明かしている。(編集部・大内啓輔)