『マトリックス』新キャラ・バッグス、ジェシカ・ヘンウィックが語るブルーの髪の意味

　映画『マトリックス』シリーズ最新作『マトリックス　レザレクションズ』で、ブルーの髪が特徴的な新キャラクター、バッグスを演じたジェシカ・ヘンウィックが、自身の役柄について、メガホンを取ったラナ・ウォシャウスキー監督とのエピソードと共に語った。

トーキョーが登場！『マトリックス　レザレクションズ』本編映像

　機械の作り出した仮想世界＝マトリックスから再び覚醒した主人公ネオ（キアヌ・リーヴス）が、マトリックスにとらわれているトリニティーを救うために新たな戦いに挑む本作。バッグスは、救世主ネオを信奉する戦士であり、予告編では、腕に入れた白ウサギのタトゥーでネオを導く姿が映し出されている。

　1作目では、モブキャラクターとして登場した白ウサギのタトゥーの女性。しかしジェシカは、自身の役どころについて「これまで『マトリックス』は『不思議の国のアリス』や『鏡の国のアリス』にオマージュをささげてきました。そのなかでも今回は、白ウサギの意味するものが、しっかりと形になるんです」と語る。

　そんな彼女を象徴する要素が、鮮やかなブルーの髪。『マトリックス』における青といえば、現実に目覚めない青いピルを象徴する要注意な色でもあり、ジェシカは「ファンの皆さんが、バッグスの髪が青いことに盛り上がっていることは知っています」と笑顔。

　実は当初、髪を違う色に染めようとしていたというジェシカだが、ウォシャウスキー監督に止められたという。「ラナはバッグスの髪色に細かくこだわっていて、このブルーでなければいけないと言うんです。赤と青は『マトリックス』の世界において、キャラクターたちの選択に密接にかかわってくる色。きっと彼女は、観客の皆さんが先を読めないようにしたかったんだと思います」

　劇中でバッグスが見せる、アクロバティックなアクションも見どころのひとつ。Netflixのドラマ「アイアン・フィスト」で日本の武術を学んだ経験のあるジェシカだが、「1、2年くらい専門のトレーニングから遠ざかっていたから、またイチから体づくりをしなきゃいけなかったんです」と苦笑いを浮かべる。「撮影に向けて、いろんなスタイルの武術トレーニングをしましたが、同時に、これまでになかったくらい射撃訓練をしましたね。撃った時の衝撃で動かないようになるまで、数週間はかかりました」

　ちなみに、日本のアニメから影響を受けたことでも知られる『マトリックス』だが、ウォシャウスキー監督のアニメ愛は健在のようだ。「撮影中はちょうど『進撃の巨人』の新シーズンが始まるところで、2人で撮影の合間に『どんな結末になるんだろう？』なんて話をしていました。彼女は今もアニメの大ファンだから、そのころアメリカでやっていたアニメの話題で盛り上がってましたね（笑）」（編集部・入倉功一）

映画『マトリックス　レザレクションズ』は全国公開中