ディーン・フジオカ「日本のトム・クルーズに」という言葉に「責任重大ですね」
ディーン・フジオカが12日、都内で行われた映画『Pure Japanese』完成披露舞台あいさつに登壇。本作で企画・プロデュース、そして主演を務めたディーンは、メガホンを取った松永大司監督から「日本のトム・クルーズになってほしい」と声を掛けられると「責任重大ですね」と苦笑いを浮かべていた。
本作は、過去のトラウマを抱えるアクション俳優の立石(ディーン)が、両親のいない女子高生・アユミ(蒔田彩珠)と出会い、彼女のトラブルを解決したことから、自身の内に秘めるバイオレンス性が覚醒してしまうさまを描くバイオレンスアクション映画。この日の舞台あいさつには蒔田や坂口征夫も出席した。
満員の客席を見渡したディーンは「公開はまだですが、ゼロから企画を立てて臨んだ作品をこうしてお披露目できることに、シンプルに感動しています」と感無量な表情を浮かべると、「新しい形でフィルムメイキングという文化に向き合えた幸せをかみしめています」と心情を吐露する。
さまざまな役割を持って臨んだ現場だったが、ディーンは「撮影中は俳優として臨みたいと思っていたので、現場の指揮は松永監督に任せ、俳優としてやるべき以外のことはしないようにしていました」と振り返ると、「委ねるということが僕の信頼の表現でした」と続ける。
そんなディーンの発言に、松永監督は「この作品で初めてディーンさんとご一緒したのですが、本当に撮影中は役者として現場に立っていらっしゃいました」と語ると、「企画立ち上げの熱量を考えると、撮影中もいろいろなことを言葉にしたいだろうなと思う部分もありました。でも『映画は監督のものですから』と終始言ってくださり、プロデューサーとして作品を良くするために支えていただきました」と感謝を述べる。
さらに松永監督は「こういう人とモノを作れたら幸せだなと感じました。僕はディーンさんは、日本のトム・クルーズになったらいいんじゃないかと思いました」と声を掛ける。ディーンは「僕は海外で俳優がプロデューサーとしてお金を集めて作品に携わるということを見てきましたが、日本ではなかなか難しい。責任重大ですね」と苦笑いを浮かべると、「トム・クルーズの規模は遥か彼方ですが、一歩ずつやってより良い映画作りをしていきたいです」と未来に思いを馳せていた。
モノづくりへの熱い思いは役にも投影された。ディーンが演じた立石は、劇中坂口ふんするヤクザと壮絶なバトルを繰り広げる。総合格闘家でもある坂口は「ディーンさんとお会いしたとき、ただならぬ覚悟を感じました。『こんなに体デカかったっけ?』と思うぐらい。僕も悔しくて体を鍛え直したんです」というエピソードを披露すると、ディーンも「坂口さんだからこそ、ガチのアクションができました」と感謝していた。(磯部正和)
映画『Pure Japanese』は1月28日より公開