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父から継いだメガホン『ゴーストバスターズ』続編に監督を突き動かしたアイデア

父親のアイヴァン・ライトマンと出演者のキャリー・クーン、マッケナ・グレイス、フィン・ウォルフハード、ジェイソン・ライトマン監督
ジェイソン・ライトマン
父親のアイヴァン・ライトマンと出演者のキャリー・クーン、マッケナ・グレイス、フィン・ウォルフハード、ジェイソン・ライトマン監督 ジェイソン・ライトマン

 1980年代を代表する大ヒット作『ゴーストバスターズ』のシリーズ最新作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(2月4日全国公開)で、パート1と2を監督した、アイヴァン・ライトマンからメガホンを受け継いだ息子のジェイソン・ライトマン監督が、30年以上を経て続編を手掛けた理由を語った。

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 6歳のころに1作目の撮影現場を訪れ、手にしたマシュマロマンのかけらを、ずっと棚にしまっていたという逸話も持つジェイソン。まさに、世界初の『ゴーストバスターズ』ファンともいえる彼は、『JUNO/ジュノ』『マイレージ、マイライフ』などの成功で、父親と同じく映画監督として成功。時に『ゴーストバスターズ』をやらないのか尋ねられることもあったというが、否定し続けていた。

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 「語りたいと思える物語が思いつかなかったからです。ファンの皆さんと同じように、僕にとっても『ゴーストバスターズ』といえば、あの4人がゴースト退治のビジネスをはじめる物語。それ以外は想像ができなかった。でもある時、3世代にわたって家族を描くアイデアを思いつきました。一番若い世代が、自分のアイデンティティを理解しはじめ、ゴーストバスターズになっていく物語なら、描く価値があると感じられたんです」

 劇中の設定も、本能的に思いついたアイデアがベースになった。本作の主人公は、故ハロルド・ライミスが演じたゴーストバスターズの一員、イゴン・スペングラー博士の孫、フィービー(マッケナ・グレイス)。彼女は、母親のキャリー(キャリー・クーン)、兄のトレヴァー(フィン・ウォルフハード)と共に、都会から祖父が遺した田舎の古びた農場へ引っ越してくる。映画の舞台を、大都会ニューヨークからオクラホマの田舎に移した理由を、ジェイソンはこう振り返る。

 「明確な理由は自分でもよくわかりませんが、初めて思い浮かんだこの映画のイメージは、農場にいるフィービーでした。農場、プロトンパック、小麦畑を照らすビームと、その中を走るECTO-1(エクトワン)……。本能的にわいてきたそれらのイメージを、僕はずっと気に入っていた。彼女たちは、アメリカ南西部に向かい過去を取り戻す。古い納屋でシートに覆われたECTO-1を見つけ、最も予想外の場所で秘密のラボを見つける。なぜだかそれが、しっくりきたんです」

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ミニ・マシュマロマンとジェイソン・ライトマン監督

 同じ道を歩む父との関係は良好だ。「本当に仲が良くて、特に映画について話し始めると止まらないんです。父とだったら何日だって話していられるし、どんなことでも共有しています」というジェイソン。フィービーの母であるキャリーは、家族をないがしろにしていた父親に複雑な思いを抱いているが「だから、劇中のキャリーとスペンクラー博士の関係は、僕ら親子とはぜんぜん似てないんですよね」と笑う。

 ただ、父の協力があっても、続編を手掛けるプレッシャーは相当なものだったようだ。「とにかく、100%本物のゴーストバスターズ映画を作らなくてはいけないという思いに圧倒されていました。ジャンプスーツに、アニマトロニクスやVFXで表現したゴーストたち、プロトンビームやスライムの色、それらは正しく描けているのか。ECTO-1は細部まで再構築できているのか。まるで考古学者のような気分で作っていました。本物の『ゴーストバスターズ』映画であることをみんなにわかってもらおうと必死だったんです」というジェイソンは、「父からは、『もっとたくさんスライムを取り入れるべきだ』と言われ続けましたよ(笑)」と笑顔で付け加えた。(編集部・入倉功一)

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