「ミステリと言う勿れ」整くんの病めぐる疑問に反響 どうして闘病と言うのか
7日に放送された菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系、毎週月曜21時~21時54分)第5話で、菅田演じる久能整が「常々思うんですが……」と切り出したある言葉が視聴者の注目を浴びている。
本作は、累計発行部数1,300万部を突破する田村由美の人気漫画を原作に、菅田演じる天然パーマがトレードマークの大学生・久能整(くのう・ととのう)が淡々と自身の見解を述べるだけで難事件や人の心の闇を解きほぐしていくミステリー。第5話では、前話の終盤で土手から転げ落ちて入院した整が、隣のベッドにいた元刑事の老人・牛田悟郎(小日向文世)から20年前に起きた未解決事件を打ち明けられ、衝撃的な結末を迎えるまでが描かれた。
マルクス・アウレーリウスの「自省録」を手にした牛田から、現役だったころに関わってきた数々の事件を聞かされた整。一つ目の事件は罪を他人になすりつける話、二つ目の事件は空き巣の話。そして三つ目の事件が、売春を生業とする女性が次々と殺害された事件だった。老人から「この事件、どんな真相が考えられると思うかな」と促されるたびに、整は気が進まないながらも鮮やかな推理を展開した。
話題を呼んだ整の言葉が登場したのは、整が三つ目の事件を解いたのちのこと。「刑事としても負け、長い闘病のすえ病気にも負けた」という牛田に、整は「闘病」という言葉に常々疑問を抱いていたと話し出す。例えば有名人が亡くなったときに報道で「病には勝てず」「闘病のすえ力尽きて」といった言葉が用いられるが、「どうして亡くなった人を鞭打つような言葉を言うんだろう。僕なら言われたくない」「勝ち負けがあるんだとしたら医療であって、患者が負けるんじゃない」と続け、これには「確かに」「考えたことなかった」など立ち止まり考えをめぐらす視聴者の声が多く見られた。
なお、病室での一件は濃密ながら約30分とスピーディーな展開に。驚きの結末を迎えたころには予測していた人、そうでない人と反応は真っ二つに分かれ、「出たー!」「そういうことか!」「やっぱり」とさまざまな反応が寄せられていた。
ラストには原作ファン待望の美女ライカ(門脇麦)が登場。牛田が整に「版が違うと使えねえかもしれないから」と譲った「自省録」をキーワードに、整とライカの物語が始まることとなった。(編集部・石井百合子)