柿澤勇人「鎌倉殿の13人」で源実朝役 8年ぶり大河で「新しい実朝つくりたい」
俳優の柿澤勇人が、小栗旬主演の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)に源実朝役で出演することが17日、同作の公式Twitterで発表された。柿澤にとって大河出演は2012年の「平清盛」、2014年の「軍師官兵衛」に続いて3度目。
本作は鎌倉時代を舞台に、野心とは無縁だった伊豆の若武者・北条義時(小栗)が鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした二代執権に上り詰めていく物語。脚本は、大河では「新選組!」「真田丸」を手掛けた三谷幸喜。2009年末まで劇団四季に所属し、主に舞台で活躍してきた柿澤は三谷が演出した2019年上演の「愛と哀しみのシャーロックホームズ」でも主演を務めた。近年では、連続テレビ小説「エール」(2020)で藤山一郎さんをモデルにした歌手・山藤太郎役で話題を呼んだ。
「鎌倉殿の13人」で演じる源実朝は、頼朝の次男。優れた政治を行うが、突然の悲劇に見舞われ京と鎌倉の激震を呼ぶ。Twitterでは前16日に行われた3名のキャスト発表と同様、先にシルエットと音声コメントを公開。柿澤は実朝役について「これまで実朝という人物が政治や戦い、争いなどに消極的だったがゆえに、逃げるかのように蹴鞠や和歌といった趣味に興じていたという、わりと文弱な将軍というイメージだったんですけど、決してそうではなくて、実は蹴鞠や和歌に没頭したのも朝廷側とのコミュニケーションを取って、より豊かな国にしようとか、そういった政治も含め、実はすごく賢い人間だったんじゃないのか」と自身の解釈を述べていた。
16日の発表では、義時の長男・泰時役に坂口健太郎、義時の異母弟・時房役に瀬戸康史、義時の正室・比奈役に堀田真由。17日にも3名のキャスト発表が行われることになっており、現段階で八田知家役に市原隼人が決定している。
柿澤のコメント全文は下記の通り。(編集部・石井百合子)
役柄について
みなさまこんにちは。このたび『鎌倉殿の13人』で源実朝を演じます。源実朝という役は第三代征夷大将軍で、源氏の最後の将軍ということになります。実は先日、脚本家の三谷幸喜さんと、実朝が最期を遂げた鶴岡八幡宮にご祈とうに行ってきました。その際に三谷さんと実朝についてお話しました。これまで実朝という人物が政治や戦い、争いなどに消極的だったがゆえに、逃げるかのように蹴鞠や和歌といった趣味に興じていたという、わりと文弱な将軍というイメージだったんですけど、決してそうではなくて、実は蹴鞠や和歌に没頭したのも朝廷側とのコミュニケーションを取って、より豊かな国にしようとか、そういった政治も含め、実はすごく賢い人間だったんじゃないのか、という話もしました。宋(中国)に渡る船をつくって最終的にはそれは失敗に終わったんですけど、それも海外に向けての政治みたいなものを考えていたんじゃないのか、など「新しい実朝をつくりたい」という話をさせていただきました。
意気込み
毎週、僕も本当に楽しく『鎌倉殿の13人』を拝見していますし、僕の実朝が登場するころには、僕もこのドラマにより貢献できるように、たくさん資料を読んで新しい実朝として頑張りたいと思っております。そうそうたるメンバーの方々がそろっております。一方でこれまで共演した方もたくさんいらっしゃるので、心強いなと思いますし、初めての方ももちろんたくさんいらっしゃるので、そういった出会いを大切に、感謝しつつ刺激を受けて僕も成長できたらと思います。