大泉洋×有村架純×目黒蓮×柴咲コウ「月の満ち欠け」映画化
2017年に直木賞を受賞し、累計発行部数26万部を超えるベストセラー小説「月の満ち欠け」が松竹制作・配給により同名タイトルで実写映画化、2022年冬に公開されることが明らかになった。大泉洋が主演を務め、共演は有村架純、目黒蓮(Snow Man)、柴咲コウ。『ストロボ・エッジ』(2015)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(2017)の廣木隆一監督がメガホンを取る。
原作は、昨年「鳩の撃退法」が映画化されたことも記憶に新しい作家・佐藤正午によるラブストーリー。主人公・小山内堅(大泉)は、愛する妻・梢(柴咲)と家庭を築き、仕事も順調、どこから見ても順風満帆だった。だが、不慮の事故で梢と娘・瑠璃を同時に失ったことで幸せな日常は一変。深い悲しみに沈む小山内のもとに、三角哲彦と名乗る男(目黒)が訪ねてくる。事故のあった日、小山内の娘・瑠璃が面識のないはずの自分に会いに来ようとしていたという。
そして、彼女と同じ名前を持ち、自分がかつて愛した“瑠璃”という女性(有村)について語りだす。それは数十年の時を超えて明かされる、はかなくも鮮烈な、許されざる恋の物語だった。一見何の関係もない夫婦とかつての恋人たち。その二組をつなぐ、誰も想像もしえなかった数奇で壮大な愛の軌跡とはーー。
大泉は幸せな日常から一転、数奇な運命に巻き込まれていく小山内の28歳から55歳までを演じるという難役に挑戦。小山内の娘と同じ名前を持つ謎の女性・正木瑠璃役の有村は、信頼を寄せる廣木監督のラブコールに応え、出演を快諾した。その瑠璃と許されざる恋に落ちる三角にふんする目黒は、グループではなく、ソロでは映画初出演で、一途に一人の女性を愛す20歳の大学生、そして39歳の大人になった姿を演じる。小山内の妻・梢役の柴咲は、大泉と3度目の共演、廣木監督とは映画デビュー作『東京ゴミ女』(2000)以来2度目のタッグとなる。
脚本を手掛けるのは『映画 ビリギャル』(2015)、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018)、『そして、バトンは渡された』(2021)の橋本裕志。キャスト・監督のコメントは以下の通り。
大泉洋/小山内堅(おさない・つよし)役
今回演じた小山内堅という役は、同じくらいの娘を持つ父親として、
今まで演じた役で一番感情移入しやすく、それだけに、今まで演じてきた中で一番辛い役でした。
でも最後には、どこか希望を持たせてくれる不思議な作品だと思います。
廣木組には初めて参加させていただきました。
決して多くを語ってくれるわけではないのですが、こんなにも演じやすい場を与えてくれる監督も居ないと思いました。
なんのひっかかりも、ストレスもなく、自然に役者がその世界に入れるように撮影してくれていたのだと思います。
『月の満ち欠け』と言う作品は様々な人々の愛に溢れた映画です。
辛いのに、幸せな気持ちになる、そんな不思議な体験を是非味わっていただきたい。
どうか劇場でご覧になって、ご自身の大切な人に思いを馳せていただけたら嬉しいです。
有村架純/正木瑠璃(まさき・るり)役
何度生まれ変わっても会いたいと思える人に一生涯で出会えるとしたら。ロマンさえも感じてしまう人生の壮大さを最初に脚本を読んだ時に感じました。
また、個人的な話にはなりますが、廣木監督の作品に参加させていただくのは三度目になります。
廣木監督の前でお芝居をすることはいつも以上に緊張しますが、この空気感さえも懐かしく、どこか心地良さも覚えたように思います。寡黙な廣木監督ですが、監督が持つピュアさを演出から感じられて、この物語全体がどのような紡がれ方をするのか楽しみです。
夢のような、現実のような不思議なことがもし起こったとしたら。自分は一体誰の生まれ変わりなんだろう、そんなことを想像できるのも作品の良さなのかもしれません。公開を楽しみにしていてください。
目黒蓮/三角哲彦(みすみ・あきひこ)役
お話を頂いてすぐに原作を読ませていただきましたが、演じる三角という役どころがとても重要なことに驚きと不安を覚えたのと同時に、人柄が自分と重なる部分があり、「自分がやるべきだ」と少し運命を感じました。
大泉洋さんとは初共演でしたが、現場での立ち振る舞いや作品に対しての向き合い方が素敵で勉強になることばかりでしたし、素晴らしい共演者、スタッフの皆様と、廣木組の一員となって作品を作り上げられる機会を頂けたことが本当に有り難かったです。
今後の自分の大きな宝になる作品と巡り会えたと確信しております。
柴咲コウ/小山内梢(おさない・こずえ)役
梢は一見すると、自己主張の強いタイプではなく、家族をフワッと包み込むような優しく朗らかな女性ですが、奥に秘めた、愛を貫く強い意思があります。
そんなキャラクターを演出してくださったのは20年ぶりにご一緒させていただくことになった廣木隆一監督。打ち合わせの段階からこちらの意見にも真摯に耳を傾けてくださいました。
堅役の大泉洋さんとは、以前時を超えた親子役で共演。今回は夫婦役です。役の汲み取り方、お芝居の足し算引き算、周りへの配慮、ブレない安定感…またもや大泉洋という人間としての魅力を、改めて感じました。
私も大好きな「月」がキーとなる作品。
どのような仕上がりになっているのか私も今から楽しみです。
廣木隆一監督
日本映画で憧れの曲が流れる映画です。
懐かしい高田馬場のオープンセットも見られてこんな素敵なキャストと原作と内容でいい映画になってほしいと思ってます、いやなってるはずです、きっと。
映画を見てくれた皆さんがある日何処かで月を眺める機会があったらもう一度この映画を思い出してくれたら嬉しいです。
(編集部・中山雄一朗)