『JAWS/ジョーズ2』40年ぶり吹き替え新録 レジェンド声優・羽佐間道夫の米寿祝い
映画『JAWS/ジョーズ2』の新録吹き替え版が、3月7日よる6時30分からBSテレ東「シネマクラッシュ」で放送される。
今回の新録吹き替え版は、声優界のレジェンド・羽佐間道夫の米寿を祝い、企画されたもの。羽佐間のほか高島雅羅、銀河万丈、大塚芳忠、堀内賢雄、武内駿輔、大谷育江、勝生真沙子、落合福嗣、岩崎ひろしといった豪華声優陣が集結した。久保一郎プロデューサーは「『JAWS/ジョーズ2』は1982年の日本テレビ・水曜ロードショー以来、実に40年ぶりの吹き替え新録」と明かし、「まだまだ続くコロナ禍の中、皆で羽佐間さんを囲んで、というわけにも行かず、昔とは勝手の違う収録現場ではありましたが、完成した吹き替え版には、テレビの『洋画劇場』全盛時代の香りがたっぷり。“あの頃”の空気を感じつつ、レジェンドの至芸をお楽しみください」とメッセージを送っている。
『JAWS/ジョーズ2』(1978)は、サメ映画の金字塔とも称されるスティーヴン・スピルバーグ監督の『JAWS/ジョーズ』の続編。ジュノー・シュウォーク監督がメガホンを取り、かつて人喰いザメと死闘を繰り広げた警察署長ブロディ(ロイ・シャイダー)が人々を救うため、再びヤツに立ち向かう姿を描く。羽佐間らのコメント全文は下記の通り。(清水一)
▼羽佐間道夫(マーティン・ブロディ役)
なんと、このシリーズで、ヒットを飛ばした、ロイ・シャイダーに、再びお目にかかれるとは! しかも、日本語版の吹き替えは、今時、良くこれだけのメンバーを集めたなーと言う、贅沢ぶりの新録で、久しぶりに収録の楽しさを味わえました。ロイは既に75歳で他界しましたが、その元気な姿を画面いっぱいに見せています。いやー、映画は不滅です、今回も貴方を恐怖のどん底に誘います!
▼高島雅羅(エレン・ブロディ役)
とても米寿を迎えられたとは思えない若さ! あまりにもお変わりにならないのに驚きです。お話がお上手なのも、チャーミングなのも相変わらずで、冗談に笑いながらもいろいろ教えて頂きました。どうぞいくつになられてもお変わりなく楽しいお話で私達をご指導いただきたいと思います。
▼銀河万丈(ボーン市長役)
おっと! 今すれ違ったのは、羽佐間さん?! えーっ!! 勝手に「米寿」を折り返し地点にしないで下さい。語りの巨人、話芸の達人の背中が、どんどん遠のいて行くではありませんか。追い付けないのは解っています。でも、これはヤバい! マジ、ヤバい! ああ、足が縺れてきました。呼吸も乱れっ放しです。目も霞んできました。とても、ジョーズ2(に)お祝いが言えません。とにかく、お・・めでと・・・うございま・・す。ん! 誰だ? どさくさに紛れて抜いてった奴は!
▼大塚芳忠(レン・ピーターソン役)
羽佐間さんの凄さ、それは声優という狭い範疇などはるかに超越した羽佐間さん独自の名人芸ともいえる「話芸」を確立されたことにあると思います。羽佐間さんのちょっとしたアドリブ、雑談、蘊蓄話でさえいつまでもいつまでも聞いていたい。それはもう、質の良い落語や浪曲や講談のように完成された芸術品と言ってよいほどのもので、聞く者みんなを引きつけうっとりとさせてしまいます。羽佐間さんは、まさに業界の超人、至宝です。米寿を迎えてなお青春真っタダ中の羽佐間さん。新しい「ジョーズ2」とても楽しみです!
▼堀内賢雄(ヘンドリックス役)
羽佐間さんがスタジオにいるだけで、皆が心踊る、芝居でも、人としても。私もそうなりたい。いや、全ての人がそう思っている。米寿心からおめでとうございます。
▼武内駿輔(マイク・ブロディ役)
声優を目指す際、「困った時の羽佐間道夫」という言葉に憧れて、いつか「困った時の武内駿輔」と言われるようになりたいなと、今でも心の指針にしております。羽佐間さんは本当にお声も変わらず、むしろ日に日に魅力が増しているように感じているので、自分も羽佐間さんのように、仕事をやり続ければやり続けただけ魅力が増す声優になりたいと思っております。共演させて頂けただけでも、本当に光栄でした。しかもそれが息子役でだなんて…声優、そしてナレーターとしてもまさに神様のような存在ですが、ただの憧れで終わる事なく、これからも羽佐間さんを研究し、背中を追い続けたいと思います。
▼大谷育江(ショーン・ブロディ役)
羽佐間さんは、渋くてカッコいいキャラクターに人間臭さを加えて、とても親しみを感じられる人物を産み出すんですよね。ヒーローの隙は、親しみが持てるように。今回も久しぶりにご一緒出来て幸せでした。現場では思わず笑いそうになってしまう場面もありました。そしてやっぱりカッコよかったー! 益々のご活躍をお祈りしています。米寿おめでとうございます。
▼勝生真沙子(エルキンス博士 他)
米寿のお祝いを申し上げます。「ジョーズ2」と言う作品で、御一緒出来ました事、大変光栄に思います。またこの様な機会に恵まれますように、より一層精進してまいります。
▼落合福嗣(アンディ役)
羽佐間さん、米寿おめでとうございます! 小さい頃から映画が好きでジョーズシリーズを何回も観ていた自分にとってブロディは最高なヒーローの一人です。それと同時に様々な映画で吹き替えをする羽佐間さんもヒーローの一人でした。今回ジョーズ2に出演しブロディ役の羽佐間さんと同じ作品の中で呼吸ができる事は2つの意味でとても幸せな現場でした。またご一緒できますよう頑張ります! 改めて米寿おめでとうございます!
▼岩崎ひろし(フォガティ役 他)
神です!! 羽佐間道夫さんは、話術の神様です!
▼久保一郎プロデューサー
昨年2月放送『ある日どこかで』の吹き替え新録では、ささきいさおさんと“ロッキー対決”してくださった羽佐間道夫さんの絶好調ぶりに感激しましたが、その後、10月に羽佐間さんが米寿を迎えられたと聞き、何か物を贈るよりお仕事をお願いしよう、と思い立ったのが今回の企画。
『JAWS/ジョーズ2』は1982年の日本テレビ「水曜ロードショー」以来、実に40年ぶりの吹き替え新録で、2004年にテレビ東京「木曜洋画劇場」で吹き替え新録した『JAWS/ジョーズ』第1作以来、18年ぶりの羽佐間ブロディ復活です。持ち役とは言え、公開当時46歳のロイ・シャイダーを今の羽佐間さんにお願いしていいのか? と不安もありましたが、これが全く違和感なし! まさに名人芸ですね。
さらに第1作の「木曜洋画」版にもご出演頂いた高島雅羅さん、堀内賢雄さんをはじめ、大御所声優陣が続々集結。まだまだ続くコロナ禍の中、皆で羽佐間さんを囲んで、というわけにも行かず、昔とは勝手の違う収録現場ではありましたが、完成した吹き替え版には、テレビの「洋画劇場」全盛時代の香りがたっぷり。“あの頃”の空気を感じつつ、レジェンドの至芸をお楽しみください。