「鎌倉殿の13人」義経の黒い嘘に戦慄…兄弟の確執の悲劇
20日に放送された小栗旬主演、三谷幸喜脚本による大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)の第11回で、源義経(菅田将暉)が兄・義円(成河)にとった行動がネット上で波紋を呼んでいる(※一部ネタバレあり)。
本作は、鎌倉時代を舞台に、源頼朝(大泉洋)にすべてを学び武士の世を盤石にした男・北条義時(小栗)が、いかにして武士の頂点に上り詰めていったのか、その軌跡を追う物語。第11回「許されざる嘘」では、頼朝の新たな御所が完成し、頼朝が“鎌倉殿”として御家人たちと主従の契りを交わす一方、都で敵対勢力の掃討に乗り出した平清盛(松平健)の暴挙、その清盛を巡るまさかの事態が世を大きく動すさまが描かれた。
頼朝のもとに源範頼(迫田孝也)、全成(新納慎也)、義円、義経ら弟たちが集い、力を合わせて平家を倒すべく士気を高めるなか、義経は兵を挙げようとしない頼朝がはがゆい様子。さらに、頼朝が弓道にもすぐれ聡明で穏やかな人柄の義円を頼りにしていることも面白くないようで、頼朝の叔父である源行家(杉本哲太)が頼朝を訪れたことから悲劇が起きることに。
「今こそ京に攻め上るとき」と平家を討つべく頼朝への取り次ぎを家人に迫る行家だが、相手にされなかったため頼朝の弟たちを味方にしようと画策。弟たちは誘いに応じないが、かつて行家に恩義のあった義円は心苦しい様子。すると義経は義円に「鎌倉殿はあなたをそれほどかっていない」などと嘘を並べ立てて「鎌倉殿に認めてほしいのなら十郎叔父(行家)に従って西へ行き手柄を立てるべし」「皆にはわたしからうまく話しておくから」とたきつけた。義円はまんまと義経の思惑にのり、頼朝に宛てた文を義経に託して御所を後にすると、義経はその文を破り捨てた。
この一部始終にネット上では「怖すぎる…」「黒い」「悪っ」と戦慄の声が続々。「義円の姿が見えない」と案じる頼朝に、そしらぬ顔で「ひょっとしたら十郎叔父と西へ向かったのではないですか」と義経。頼朝から「何も言わずに行くはずがない、言伝はないか」と問われても義経はしらをきる。しかし、義経の嘘は見破られており、頼朝はつなぎ合わせた文を義経に見せ激怒。義経を息子のように思っていること、いずれは後を継がせてもいいと思っていることを伝えたうえで「心を磨いてほしい」と謹慎を命じた。
一方、怖いと言えば善児(梶原善)の登場。これまで伊藤祐親(浅野和之)の刺客として八重の息子・千鶴丸や夫・江間次郎(芹澤興人)らを殺害。本エピソードでは頼朝の家人に捕らえられたのち主人を代え、またしても血が流れることとなった。(編集部・石井百合子)