『ファンタビ』グリンデルバルドの指名手配書が大人気!
ハリー・ポッター魔法ワールドのグラフィックデザインを一貫して手掛けてきたデザイナーコンビMinaLima(ミナリマ)がインタビューに応じ、新作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』に登場するグリンデルバルド(マッツ・ミケルセン)の指名手配書が大人気になっていると明かした。
ミラフォラ・ミナ&エドゥアルド・リマから成るミナリマは、ポスターや新聞、本や商品のカバーなど劇中の“紙”に関するものは何でも、そしてハーマイオニーのタイムターナーやヴォルデモートの分霊箱などもデザインし、ハリー・ポッター魔法ワールドの世界観を作り上げた立役者。本作も美しいグラフィックデザインの数々で彩っているが、特に大きな反響を呼んでいるのがグリンデルバルドの指名手配書なのだという。
ミナは「本当に大人気になっているの! わたしたちは今、展示会をやっているのだけど、多くの人々がこのポスターに興味を持ってくれている。ノスタルジーを感じるから、という部分もあるみたい。『ハリー・ポッター』シリーズでのシリウス・ブラックの指名手配書と通ずるものがあるし、この二つのポスターは映画では同じ場所に配置されているから」とグリンデルバルドのポスターが『ハリポタ』と『ファンタビ』をつなぐ役割も果たしていると明かす。「グリンデルバルドはとても印象的な顔をしているから、彼を描くのは本当にすてきだった」と楽しげに振り返った。
本作で初登場する汽車グレート・ウィザーディング・エクスプレス(The Great Wizarding Express)にアイデンティティを与えたのもミナリマだ。グレート・ウィザーディング・エクスプレスはロンドンとベルリンをつなぐ汽車で、映画には出てこないがチケットまでちゃんと作られている。リマは「チケット、雑誌、異なる言語の新聞、それにバーにあるお酒のラベルなんかも全部作っているんだ。セットをグラフィックで全て覆わないといけないからね」と細部まで作り込んでいると語る。この汽車には煙突飛行ネットワークでつながった暖炉(※ここから汽車に乗り込むことができる)があるのだが、暖炉の上の装飾パネルも汽車のロゴとリンクしたものになっており、目を凝らして注目したい要素が満載だ。
第3弾で本格登場した、イルヴァーモーニー魔法魔術学校の呪文学の教授、ラリーことユーラリー・ヒックス(ジェシカ・ウィリアムズ)が所有する本の数々にはちょっとした秘密がある。「彼女のスーツケースに入れる用に僕たちが選んだ本のタイトルのいくつかは、『ハリー・ポッター』の世界から来ているんだ。呪文学の本『Extreme Incantations』はハリーが読んでいたものだよ」(リマ)
ミナリマは本作で、魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)の著書「幻の動物とその生息地」のカバーも新たにデザインしている。「わたしたちは毎回、新しいエディションの本をデザインするようにしているの。なぜならあれはベストセラーで、少し改訂されて再出版され続けているから。魔法ワールドにおいて長く続いているものは、それをアップデートするのがわたしたちの仕事。バタービール、かぼちゃジュースといったブランドのラベルについてもそうだし、日刊予言者新聞についても時代に応じたものになっているわ」(ミナ)
現在、丸善・丸の内本店ではミナリマの展示を開催中(1階エリアと2階エリアで5月10日まで)。ニュートがスケッチしたニフラー&ピケット、グリンデルバルドの指名手配書、列車チケットや必要の部屋ポートキーアートなど『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のために描かれた新アート12種類が公開されており、彼らが事細かに作り上げたデザインをじっくり堪能することが可能だ。(編集部・市川遥)
映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は公開中