『バッド・ジーニアス』監督が亡き親友に捧ぐ新作、8月公開 ウォン・カーウァイが製作総指揮
『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のバズ・プーンピリヤ監督の新作が、『プアン/友だちと呼ばせて』の邦題で8月5日より公開されることが決定し、併せて予告編が公開された。製作総指揮を、『恋する惑星』『2046』の巨匠ウォン・カーウァイが務めたことでも話題となり、サンダンス映画祭でプレミア上映された際にはワールドシネマドラマティック部門で審査員特別賞に輝いた。
本作は、プーンピリヤ監督の半自伝的なストーリーで、若くして他界した親友にささげた作品でもある。タイトルにある「プアン」はタイ語で「友だち」を指す。余命宣告を受けた親友との友情が永遠に続くことに願いを込めた副題が添えられている。
物語は、ニューヨークでバーを経営する青年ボスのもとに、バンコクで暮らす友人のウードから数年ぶりに電話が入ったことから始まる。ウードはガンで余命宣告を受けたので帰ってきてほしいという。バンコクに戻ったボスが頼まれたのは、元恋人たちを訪ねる旅の運転手。カーステレオから流れる思い出の曲が、二人がまだ親友だった頃の記憶を呼びさます。忘れられなかった恋への心残りに決着をつけたウードを、ボスがオリジナルカクテルで祝い旅を締めくくろうとしたとき、ウードがボスにある秘密を打ち明ける。
予告編には、余命宣告を受けた親友ウードの願いでバンコクへ戻ったボスと、「元カノに返したいものがある」というウードの旅が収められている。道中、かつてのように酒を飲みかわし楽しい時間を共有する二人だったが、ウードの容態は悪化。それでも旅は続き、ボスは病を隠して元恋人たちに会おうとするウードに気を揉む。旅も終わりにさしかかったその時、ウードはボスに「おまえにも返すものがあるんだ」と切り出す……。ラストは「クライマックスから、もう一つの物語が始まる」という意味深なテロップで締めくくられている。(編集部・石井百合子)
映画『プアン/友だちと呼ばせて』は8月5日より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、渋谷シネクイントほか全国順次公開