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和山やま「カラオケ行こ!」実写映画化 物語のカギ握る中学生役はオーディションで決定

原作書影
原作書影 - (C)2023「カラオケ行こ!」製作委員会 書影クレジット:(C)和山やま/KADOKAWA

 和山やまの累計50万部を突破した漫画「カラオケ行こ!」が実写映画化されることが10日、明らかになった。監督を映画『苦役列車』『リンダ リンダ リンダ』などの山下敦弘、脚本をドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「MIU404」、アニメーション映画『犬王』などの野木亜紀子が務め、歌が上手くなりたいヤクザと、真面目だが毒舌な中学生の友情を描く。キャストは未発表で、中学生役はオーディションで選ばれる。2023年公開予定。

【写真】山下敦弘監督と脚本・野木亜紀子が組んだ深夜ドラマ

 本作は、「このマンガがすごい!2021」オンナ編第5位(宝島社)、マンガ大賞2021第3位など数々の漫画賞にランクインした和山の同名作が原作。合唱部部長の岡聡実(おかさとみ)は、ヤクザの成田狂児(なりたきょうじ)にカラオケに誘われ、歌のレッスンを頼まれる。狂児は組のカラオケ大会で最下位になった者に待ち受ける“恐怖”を回避するため、何が何でも上達しなければならないという。狂児の勝負曲は X JAPAN の「紅」。聡実が嫌々ながらも狂児に歌唱指導を行ううちに、いつしか2人の間に奇妙な友情が芽生えていく。

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 原作者の和山は映画化にあたって「この漫画は元々邦画への憧れから描いたものでした。今回映画として形になるのが本当に嬉しく思います。また、監督の山下敦弘さん、脚本の野木亜紀子さんの作品は元々大好きでしたので、融合して新たに生まれる『カラオケ行こ!』が楽しみで仕方がないです」とコメント。

 中学生・岡聡実役のオーディション応募期間は、2022年6月13日から7月15日まで。満12歳~16歳までの男性でプロ、アマ、歌唱経験、演技経験、変声期の有無は問わない。詳細は、https://movies.kadokawa.co.jp/karaokeiko/audition/で確認。

 和山は「夢中さ、きみに。」がなにわ男子大西流星主演で連続ドラマ化され、昨年1月クールに深夜枠(MBS、テレビ神奈川ほか)で放送された。山下監督と野木は、2020年1月クールの深夜ドラマ「コタキ兄弟と四苦八苦」(テレビ東京)でも組んでいる。

 山下敦弘監督、脚本・野木亜紀子のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)

映画『カラオケ行こ!』は2023年全国公開予定

監督:山下敦弘

 昔から男たちが見つめ合う映画が好きだった。“見つめ合う”と書くと、なんだか恋愛ドラマのようなニュアンスにも思えてくるが、それだけではない。男の友情や切なさを描いた映画、つまりは“バディもの”と呼ばれるジャンルに心惹かれてきた。『カラオケ行こ!』に出てくるバディはヤクザと中学生。年齢も住む世界も違う二人が“歌”をきっかけに出会い、不思議な友情が生まれる。魅力的で面白い原作だが、生身の人間が演じる“映画”という表現において、監督としての課題は多い。しかし、バディものを得意とする野木亜紀子さんが脚本を書く。面白くならないわけがない。自分のルーツである“見つめ合う男たち”を最高の布陣で作れることに、今から楽しみでしょうがない。

脚本:野木亜紀子

 あの“和山やまワールド”を、どうすればフィルムに落とし込めるのか。正直なところ全く自信がありませんが、山下監督ならあの空気を醸し出せるのではないかと、このたびの座組を心強く思います。和山先生が生み出した、愛すべき聡実くんと狂児を壊さぬよう、慎重に、映画としてのベストを尽くしてまいります。

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