『かがみの孤城』主演声優に15歳の新人・當真あみ!「カルピスウォーター」CMキャラで話題
『河童のクゥと夏休み』などの原恵一監督が辻村深月のベストセラー小説をアニメ化する映画『かがみの孤城』の主演声優を、15歳の新人・當真あみ(とうま・あみ)が務めることが明らかになった。當真は1,000人以上のオーディションを勝ち抜き、主人公の中学生こころ役を射止めた。併せて初日が12月23日に決定し、特報映像並びに當真のメイキング映像も公開された。
【動画】主役を射止めた瞬間…15歳の新人・當真あみメイキング映像
本作は、2018年に本屋大賞を史上最多得票で受賞し、累計発行部数130万部を超える同名小説をアニメ化するファンタジーミステリー。学校で居場所をなくし家に閉じこもっていた中学生こころが、「鏡の中の城」で見ず知らずの中学生6人と出会う。主人公こころに声を吹き込む當真は地元沖縄でスカウトされ、リクルートが14年ぶりに制作する企業CMで芸能界デビュー。デビュー半年でTBSドラマ「妻、小学生になる。」に出演。若手女優の登竜門としても知られる14代目「カルピスウォーター」CMキャラクターに6年ぶりに起用されたことでも話題を呼んだ。
當真自身、原作の大ファンだといい、原監督は起用理由を「當真さんの無垢でまっさらな声や、言いたいこともなかなか言えないような辿々しさ、當真さんの今とこころの今がぴったり一致していて、こころは彼女だと思いました。こころを見つけました」と語っている。メイキング映像には、當真が役を射止めたことを原監督から告げられた際のリアクションや、アフレコの様子などが収められている。
特報映像は、狼のお面を被った不思議な女の子・オオカミさまの「ようこそお待ちしておりました」のセリフからスタート。「願いなんか、かなわない。奇跡なんか、起こらない。そう思っていた」と思い悩んでいたこころが、やがて鏡の中の不思議な世界に足を踏み入れる様子が収められ、“選ばれし7人”の姿も見られる。
スタッフには制作のA-1 Picturesを筆頭に、脚本に『百日紅~Miss HOKUSAI~』『カラフル』の丸尾みほ、音楽に『そして、バトンは渡された』『鹿の王 ユナと約束の旅』の富貴晴美、キャラクターデザインに『劇場版 七つの大罪 天空の囚われ人』の佐々木啓悟、ビジュアルコンセプト・孤城デザインに『攻殻機動隊 SAC_2045』のイリヤ・クブシノブと豪華布陣が集結している。
主演・當真、原作者・辻村のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
主演・當真あみ
「こころちゃん役に決まったと聞いたときは本当にびっくりして、聞き間違いじゃないかと思いました。原作の『かがみの孤城』はお薦めされて読んだあと、自分でも買って読み返したくらい好きな小説だったので、すごく嬉しいです。声のオーディションというのが初めてだったので′′こういう感じでいいのかな”と不安もありながら、こころちゃんと自分が似ているところがあると思ったので、どうしてもこころちゃん役を勝ち取りたいと思って必死に練習して挑みました。こころちゃんは少し臆病なところもあって、私自身ちょっとした事や思っていることを口に出せないことがあるので、そういうところが自分と似ている気がします。原作を読んでいるときに、こころちゃんのことを応援したいと思いながら読んでいたので、同じように、観ていただく皆さんに応援してもらえるような作品にできるよう頑張ります」
原作・辻村深月
「『かがみの孤城』は映像化がかなり難しい小説なのではないかと感じていました。しかし、アニメであれば作中の城の世界観や、主人公たちの思いを原作の持つ雰囲気のまま届けていただけるのではないか、と想像が膨らみ、ぜひお願いしたいと思いました。書いている時には気づかなかったのですが、自分の部屋の鏡を入り口に城に出かけるという設定は、自分が十代の頃、本やアニメ、映画に求めていたことそのものだなと感じています。ページを開けばそこに自分の居場所がある。読んでいる間は主人公たちの仲間になる。今回の映画も誰かにとってのそんな存在になってくれたら、とても嬉しいです。また、原監督は私が多感な時期にとても影響を受けた方です。その原監督に今回、『かがみの孤城』をお願いできることに大きな幸せを感じています。スクリーンで生きて動くみんなに会えるのを、今からとても楽しみにしています」