川村元気監督作『百花』サン・セバスティアン国際映画祭に出品決定 菅田将暉&原田美枝子も喜び
菅田将暉と原田美枝子がダブル主演を務める映画『百花』(9月9日公開)が第70回サン・セバスティアン国際映画祭に出品されることが明らかになった。
映画『百花』は、映画プロデューサー・脚本家・小説家などの肩書を持つ川村元気が自身の小説を自らメガホンをとって映画化。過去のある事件をきっかけに、すれ違うようになった葛西泉(菅田)が、母の百合子(原田)の認知症によって距離を縮めていく姿を描く。キャストには長澤まさみ、永瀬正敏、北村有起哉、岡山天音、河合優実、長塚圭史、板谷由夏、神野三鈴などが名を連ねる。
今回、第70回サン・セバスティアン国際映画祭のオフィシャル・コンペティション部門に『百花』が出品されることが決定。サン・セバスティアン国際映画祭は、1953年から続いているスペイン最大の映画祭であり、カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭、ベネチア国際映画祭と並ぶ映画祭として位置付けられる。毎年の約200作品もの映画が上映され、来場者数は約20万人を記録。前回は『ドライブ・マイ・カー』も正式出品され、話題を呼んだ。
川村にとっては長編初監督作品がコンペティション部門に選ばれる快挙。記念すべき70回目の開催となる今年は9月16日から24日にかけて9日間にわたって開催される予定で、映画祭の授賞式は24日に予定されている。
映画祭に正式出品されたことを受け、菅田は「撮影中から、なるべく多くの方に、そして世界中の方に観てもらえたら、と語っていた監督の願いが叶って嬉しいです。映画も無事に公開を迎えられそうで、さらにプラスして映画祭出品が決まったのは非常に喜ばしいことだと感じています」、原田は「海外の映画祭の面白いところは、映画が日本という国を出て通じ合えるものになっているかどうかがわかるところだと思っています。なので反応がすごく楽しみですね! 海外の皆さんにもいいねと思っていただけたらとても嬉しいです」と喜びの言葉を寄せた。
監督を務めた川村も「サン・セバスティアン国際映画祭は『怒り』という作品で以前訪れました。美しい街並みに、おいしい食事、立ち並ぶバルに世界中の映画人が夜な夜な集う、夢のような場所でした。素晴らしい映画祭のコンペティション部門に初監督作を呼んでいただいたことを大変光栄に思います。記憶をめぐる親子の小さな物語が、日本の俳優たちのパフォーマンスが、国境を越えてどう受け止められるか、とても楽しみにしています」とコメントしている。(編集部・大内啓輔)