田村睦心、瀬戸麻沙美、村瀬歩、人気声優の小6時代はどんな子だった?
声優の田村睦心、瀬戸麻沙美、村瀬歩が5日、グランドシネマサンシャイン池袋で行われたアニメーション映画『雨を告げる漂流団地』の完成披露試写会に来場し、それぞれの小学6年生の頃の思い出を語った。この日は石田祐康監督も姿を見せた。
本作は、『ペンギン・ハイウェイ』『泣きたい私は猫をかぶる』のスタジオコロリドが手掛けたファンタジーアニメ。小学6年生の男女6人が取り壊しの決まった団地で不思議な現象に巻き込まれ、団地ごと大海原を漂流するさまを描き出す。
舞台あいさつは映画上映後に実施。小学生の少年・少女たちの息を呑むようなサバイバルを目の当たりにした観客を前にした田村が「皆さん、楽しんでいただけましたかね?」と問いかけると、会場からは大きな拍手が。その様子に「うわー!」と喜んでみせた田村は「ありがとうございます。短い時間ですがたくさん喋らせていただきますので、楽しんでいただければ」と呼びかけた。
古い団地が突如大海原に瞬間移動し、漂流するというアイデアを「カッコいいなと思って気に入ってしまい、やってしまいました」と笑う石田監督。そのリサーチも兼ねて実際に団地に引っ越し、今でも住んでいるとのことを明かすと、声優陣も驚いた様子。「(瀬戸が演じる)夏芽が見た景色は僕が見ている景色。それを描けただけでも、住んで良かったなと思いました」と笑顔を見せる。
本作の出演者たちの年齢にちなみ「登壇者たちが小6の時はどんな感じだった?」という質問も。まずは田村が「小6の時は応援団長をやったりして。とにかく目立ちたいと思っていたタイプの子でした」と語ると、「だから夏芽ちゃんよりは(自身が演じた)航祐よりかなと。男子に交じってワーっと騒いでいる感じでしたね」と述懐。
その話を聞いて「イメージ通り」と笑った瀬戸。自身の小6の頃を振り返り、「私も活発だったと思います。外で遊んでいることが多くて。学校が終わったら、家の近くにある神社の下の広場に集まって、遊んだりとかして。日焼けしていました」と語ると、田村が「今はこんなに白いのに」と驚いた様子を見せた。
そして、村瀬の小6時代は「カードゲームにハマっていました。中学生とか、ちょっと上の年齢の子たちや、同じ学年の子とかとゲームをやっていましたね」という。すると同年代だという石田監督は「僕も同い年なんですごく分かります」と興奮ぎみ。村瀬が「大学生の人ともやったんですけど、僕が持っているスーパーレアカードを、なんだかあまり強くないウルトラレアと変えようとしてきた時があって。子供心に絶対にズルをしていると思ったんで、それはやめてくださいと言っていました」と語ると、石田監督は「ちゃんとそこで対抗したんだ。僕はそこで負けてしまって、変なのと交換しちゃった。僕、最終的に最強デッキができた後に、それを盗まれて。そこからまた少しずつ集めて、人生をやり直していました」と告白。声優陣からも「悲しい!」「せつない」と同情の声が。村瀬も「デッキを失う痛みは知っているから」と監督の話に共鳴していた。
そんな監督のトークに、司会者からは「監督は今でも小学生に交ぜてもらえそうですね。小学生時代を精いっぱい生きてきたことがこの作品に反映されているんでしょうね」と指摘されるひと幕も。
どこまでも謙虚な石田監督は「皆さんを巻き込んで申し訳ないという気持ちと同時に、感謝の気持ちでいっぱい」としみじみ。だが感謝の思いは、登壇者および観客も一緒、ということで、観客に向かって「一緒に漂流できて良かったですよね」と問いかけた司会者。会場からは大きな拍手がわき起こった。(取材・文:壬生智裕)
映画『雨を告げる漂流団地』は9月16日より全国公開(Netflixでも全世界配信)