二宮和也「嵐」活動中を理由に映画オファーを断っていた
二宮和也が11日、丸の内ピカデリーで行われた主演映画『TANG タング』(公開中)の初日舞台あいさつに登壇し、当初は本作のオファーを断っていたことを明かした。この日は共演の満島ひかり、市川実日子、小手伸也、奈緒、山内健司・濱家隆一(かまいたち)、景井ひな、武田鉄矢、三木孝浩監督も来場した。
本作は、デボラ・インストールの小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」にアレンジを加えて映画化したヒューマンドラマ。ゲーム三昧で妻に家を追い出されたダメ男・春日井健(二宮)が、記憶をなくした迷子のロボット・タングと出会い、冒険の旅に出る姿を描く。
オファーを受けたときは嵐の活動休止前だったことから、二宮は「活動をしている最中はお受けできません」と嵐に専念するため、最初は断ったことを打ち明ける。しかし、三木監督から「活動休止してからで構わないので、やっていただけませんか」と言われたそうで、二宮は「ありがとうございますという感じ。次の方(にオファーが行くこと)や、違うタイミング(でほかの作品)になってしまうことが普通なので、待っていただけるというだけでも感謝です」と頭を下げた。
三木監督は「健というキャスティングは二宮さんしかいないと思っていたので、いくらでも待ちますという感じ」と話し、狙い通りの作品に仕上がったことにご満悦。また「本番2秒くらい前までゲームやっているもんね」と、二宮が力まずに撮影に臨んでいたことを明かすと、小手も「スマホを衣装にしまっていました」と、いつでもゲームができる態勢を整えていたことを暴露し、会場の笑いを誘った。
そんな二宮が主演を務めたからこそ誕生した本作を原作者のデボラも絶賛。「マスクを交換するほど号泣してしまいました」「二宮さんの演技はパーフェクトで本当に素晴らしかったです」というコメントが伝えられると、二宮は「パーフェクトかぁと思っています。いい酒が飲めそうだな」とにんまりした。
作品にちなみ「君とならきっと大丈夫と思える存在」を問われる場面もあり、二宮は「一緒に仕事をしてくださる人たち」と答え、若い頃にいかりや長介さんから授かった言葉を紹介。「成長して大きくなったときに、君を使って生きながらえようとする人は増えるから、そういう人ではなく、君とだったら死んでも構わないという人を一人は見つけなさい」と教えられたそうで、二宮は共に本作を作り上げたスタッフ・キャストに敬意を示し、「人の運は誇るべきものを持っている」と自信を見せた。(錦怜那)