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リアル『ブラックパンサー』!黒人女性のみで構成された最強部隊の最強アクション映画

第47回トロント国際映画祭

本当に強すぎる女性軍「アゴジ」
本当に強すぎる女性軍「アゴジ」 - Courtesy of TIFF

 アフリカに実在した、女性だけで構成された最強戦闘部隊を題材にしたアクション映画『ザ・ウーマン・キング(原題) / The Woman King』が第47回トロント国際映画祭でワールドプレミア上映され、高評価を得ている。強すぎる戦士たちにふしたのはオスカー女優ヴィオラ・デイヴィスや『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』や『キャプテン・マーベル』のラシャーナ・リンチで、『オールド・ガード』のジーナ・プリンス=バイスウッド監督がメガホンを取った。

【画像】本当に強すぎる…!ダホメ王国の最強女性軍「アゴジ」

 現在のベナンに位置したダホメ王国の最強女性軍「アゴジ」を描いた本作。『ブラックパンサー』に登場する女性だけの親衛隊ドーラ・ミラージュは、アゴジからインスピレーションを受けたことで知られている。それだけに本作は『ブラックパンサー』を連想させる部分もありつつ、アクションシーンはずっと苛烈。他のアフリカ人を捕らえて奴隷としてヨーロッパに売る部族オヨとの戦いでは、ナタで首を裂くのは序の口、果てには鋭く尖らせた爪で眼球を突き刺すなど、生きるか死ぬかのリアルな接近戦に手に汗握る。

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 ヴィオラふんするオーラありまくりな隊長ナニスカが率いる精鋭部隊に加入することになるのが、金持ちの中年男と無理やり結婚させられそうになるも反抗し、親によって王への贈り物とされてしまった10代のナウィ(「地下鉄道 ~自由への旅路~」のトゥソ・ムベドゥ)。ナウィが新兵たちと共に厳しい訓練を通じて最強の戦士に成長していく姿は見応えがあり、その過程で戦士一人一人が個性豊かに描かれるため、彼女たち一人ひとりを身近な存在として感じられるようになる。ダホメ王国を治めるゲゾ王役は、『スター・ウォーズ』シリーズのジョン・ボイエガが演じた。

 史実では、ダホメ王国自体も奴隷貿易で栄えた国だ。その事実もある程度は描きつつ、架空の人物である隊長ナニスカに奴隷貿易の愚かしさを説かせる……。バイスウッド監督は一級のアクション大作の中に、アフリカ文化へのリスペクトと社会性も盛り込んだ。

 主演だけでなくプロデューサーも兼ね、7年かけて本作を実現させたヴィオラは「この映画はわたしの最高傑作」と堂々宣言している。(編集部・市川遥)

第47回トロント国際映画祭は現地時間18日まで開催

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