岡田准一の覇気ではんにゃ金田が飛ぶ!?『ヘルドッグス』驚きの撮影エピソード
岡田准一が13日、スペースFS汐留で行われた映画『ヘルドッグス』公開直前イベントにサプライズで来場し、撮影現場でのエピソードを和気あいあいとした様子で明かした。この日は共演の坂口健太郎、金田哲（はんにゃ）、MIYAVI、吉原光夫も来場した。
本作は、深町秋生の問題作「ヘルドッグス 地獄の犬たち」を原作に、『燃えよ剣』などの原田眞人監督が映画化したもの。トラウマを抱え、正義感も感情も捨てた元警察官の兼高（岡田）が、関東最大のヤクザ組織に潜入捜査し、ある事実を暴こうとする姿が描かれる。
映画を鑑賞したばかりの観客の前にサプライズ登壇した岡田は、「映画を観ていただいた後ということで。とても濃い人たちが出てくる、香ってきそうな映画だったと思います」と切り出すと、「それが楽しかったという人と、わたしは怖かったという人と、二極化している状態なんだろうなと思っていますが、皆さんにこうして観ていただけたのは僕らとしてはしあわせです」とあいさつ。
また技闘デザイン（アクション振り付け）も手掛けた岡田は、「ファーストアクションが本物の養鶏所で撮ったんですけど、地面にたくさんフンがあったんですよね。でもこれを想定してなくて。（相手を）締めて転がるという振り付けを考えていたんですけど、初めて自分でつけた振りを変えようかなと思いました」と笑いながら述懐しつつも、「すごく悩みましたが、それでもやりましたけどね」と明かして、会場を沸かせた。
また、関東最大のヤクザ組織・東鞘会の若きトップを演じたMIYAVIは、「彼は特別な事情があって、組織のトップに立つんですけど、彼が思い描く理想の社会を築く中で同じような匂いを持った兼高（岡田）と出会い、ある種惹かれていく中で自分自身もどんどん変わっていくんで、現場でも（岡田とは）距離感を保ってやっていました」と切り出すと、「でも終始、ゴム手袋をしている役だったので、蒸れていましたね」と告白した。
岡田も「不思議な関係だったんで、現場ではあまりお話をしなかったんですけど、はじめて話しかけてくれた時は『（手を）見て、ムレムレ』『ああ、すごいっすね』という感じでした」と回顧し、「現場でのカリスマ感がすごかった」とMIYAVIを称賛するひと幕もあった。
また岡田のアクションをじかに受け、そのすごさを実感したという金田。「闇落ちした岡田さん（の演技）と対峙するのって超怖いんですよ。普通の人だったら目が合っただけで気を失ってしまう」と証言すると、岡田が「乗り込んでいくシーンがあったんですが、僕が触れてもいないのに金田さんが後ろにドーンと飛んでいった。触っていないのに」とあきれた様子でコメント。すると「これは僕に言わせてください」と続けた金田が「武術がすごくて、達人の域じゃないですか。一触即発になって。岡田さんの目がカッと見開いた瞬間に僕が5メートルくらい飛んでいきました。これは本当ですから。アクションとかでなく、覇気で飛んで。気付いたら午前中が終わった」と述懐した。
岡田も「なんか出ちゃったんですかね。役づくりに入りすぎたのかな。なんで飛ぶんだと思っていましたよ」と首をひねると、金田は「ジークンドーとかカリとかじゃない、新しいものを習得したんだと思います」と語り、岡田も「覇気。『ONE PIECE』ですかね。同じ東映ですからね」と笑いながら付け加えた。（取材・文：壬生智裕）
映画『ヘルドッグス』は9月16日より全国公開