ハリウッドの性的暴行事件を暴いた「その名を暴け」映画化 キャリー・マリガン&ゾーイ・カザン共演作、来年1月公開
ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンターのノンフィクションを映画化した『SHE SAID(原題)』の邦題が『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』に決定し、2023年1月13日に日本で公開されることが明らかになった。
原作である「その名を暴け #MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い」は、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『ロード・オブ・ザ・リング』『恋に落ちたシェイクスピア』『英国王のスピーチ』などの作品を手掛けた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの性的虐待を暴き、性犯罪告発運動=#MeToo運動が加速するきっかけを作った二人の女性記者によるノンフィクション。2017年10月5日、ニューヨーク・タイムズ紙の記者、ミーガンとジョディの二人が報道したスクープ記事は世界に衝撃を与え、ハリウッドにおける性的暴行というテーマについて数十年にわたる沈黙を打ち破り、アメリカ文化を永遠に変えるきっかけの事件となった。記事はピューリッツァー賞も受賞した。
その映画化となる『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』。誹謗中傷を浴び、取材対象者から拒否されながらも真実を妥協せず懸命に取材し追い求めた記者と編集者の姿を詳細に描き、犯行を続ける捕食者を阻止するために名乗り出たワインスタインの被害にあったサバイバーたちと目撃者の勇気を浮き彫りにする。
主演の二人の女性記者にふんするのは『未来を花束にして』『プロミシング・ヤング・ウーマン』などのキャリー・マリガンと『ルビー・スパークス』『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』などのゾーイ・カザン。共演にはパトリシア・クラークソン、アンドレ・ブラウアー、ジェニファー・イーリー、サマンサ・モートンが名を連ねる。
脚色を映画『コレット』などのレベッカ・レンキェヴィチ、監督を『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』などのマリア・シュラーダーが担当。被害にあった女優の一人であるグウィネス・パルトローは、今作に製作総指揮として参加したブラッド・ピットの元恋人として知られおり、彼は当時ワインスタインに忠告をした経験もあるという。ブラッドが率いる賞レース常連の製作会社プランBとアンナプルナの製作作品となる。(編集部・大内啓輔)