映画版『スラムダンク』を観る前に 原作・テレビアニメを振り返り
人気漫画「SLAM DUNK」(スラムダンク)を新たに映画化するアニメ『THE FIRST SLAM DUNK』を観る前に、原作漫画とテレビアニメ版はどんな作品だったのか、概要・声優などを振り返っておこう。(編集部・香取亜希)
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原作・概要
井上雄彦による原作漫画「SLAM DUNK」は、週刊少年ジャンプ(集英社)1990年42号から1996年27号まで連載された。湘北高校のバスケ部に入部したバスケ初心者の桜木花道を主人公に、バスケットボールを通して成長していく高校生たちの姿を描く。国内におけるコミックのシリーズ累計発行部数は1億2,000万部を超える。2018年には、全カバーイラスト描き下ろしの新装再編版(全20巻)が刊行された。
テレビアニメ・声優陣
1993年10月から1996年3月まで、全101話が放送され、湘北バスケ部がインターハイ出場を決め、全国へ向けて出発する直前までが描かれた。原作にはないエピソードが盛り込まれることもあり、テレビアニメも大人気となった。最終話のタイトルは「栄光のスラムダンク」。唯一の総集編テレビスペシャル「スラムダンク 決意の湘北バスケ部」(1994)もある。
声優陣は、主人公・桜木花道を草尾毅、ヒロイン・赤木晴子を平松晶子、湘北バスケ部主将・赤木剛憲を梁田清之、天才ルーキー・流川楓を緑川光、天才シューター・三井寿を置鮎龍太郎、ポイントガード・宮城リョータを塩屋翼が担当した。
実は4作品ある劇場版
テレビアニメ版と並行し、東映アニメフェアで上映された劇場版が4作品ある。それぞれ30分から50分ほどの短い作品だが、原作のエピソードを膨らませたストーリーやオリジナルの展開が盛り込まれている。第1作『スラムダンク SLAM DUNK』(1994)は、湘北高校と武園学園高校の練習試合が描かれ、原作の第1話で桜木がフラれた同じ中学の島村葉子や“バスケット部の小田君”が登場する。
第2作『SLAM DUNK 全国制覇だ!桜木花道』(1994)は、原作の第79話「天才の憂鬱」でほんの数コマだけ登場した湘北高校と津久武高校の試合を、オリジナルのエピソードを盛り込んで膨らませた物語。ゴリこと赤木の中学時代のバスケ仲間・伍代友和が登場する。
第3作『SLAM DUNK 湘北最大の危機!燃えろ桜木花道』(1995)は、インターハイ予選決勝リーグの海南戦から武里戦までの間のエピソードが描かれ、練習試合の相手として緑風高校バスケ部のキャプテンであるマイケル沖田が登場する。
第4作『SLAM DUNK 吠えろバスケットマン魂!!花道と流川の熱き夏』(1995)は、インターハイ予選決勝直前のエピソードが描かれ、ある悩みを抱えた流川の中学の後輩・水沢イチローが登場する。
新作『THE FIRST SLAM DUNK』
原作者・井上雄彦自らが初めて監督と脚本を手掛けた劇場版。物語の詳細は公開されるまで不明のため、ファンの間ではどのエピソードが描かれるのか注目されている。現状明らかになっているのは、ティザーポスター、特報、本ポスター、予告、OP・EDアーティストなどの限られた情報のみ。
声優陣も湘北バスケ部の主要メンバーのみ明らかになっており、宮城リョータを仲村宗悟、三井寿を笠間淳、流川楓を神尾晋一郎、桜木花道を木村昴、赤木剛憲を三宅健太が担当する。
連載終了から26年たった今もなお愛され続けている伝説的作品は、“THE FIRST”と銘打って、新たなスタートを切る。