藤ヶ谷太輔、撮影の楽しい思い出は一つもナシ?笑えるくらいのクズっぷりに手応え
Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔が5日、都内で行われた映画『そして僕は途方に暮れる』の完成披露試写会に登壇。世界中が熱狂しているサッカー・ワールドカップの日本対クロアチア戦の直前に舞台あいさつが行われることに「直前まで逃げ出したいと思っていた」と嘆きつつも、劇中で演じたクズ男ぶりに手応えを語った。イベントには共演した前田敦子、中尾明慶、香里奈、原田美枝子、豊川悦司、三浦大輔監督も来場した。
前田敦子、中尾明慶、豊川悦司ら藤ヶ谷太輔を取り巻く『そして僕は途方に暮れる』新カット
映画化もされた「愛の渦」などで知られる三浦が作・演出、藤ヶ谷が主演で2018年に上演された舞台をもとにした本作。自堕落な生活を送るフリーター・菅原裕一(藤ヶ谷)が些細なことから恋人や親友、家族などあらゆる人間関係を断ち切って逃避行するさまを描く。
藤ヶ谷は「観てくださっている関係者の方が笑っていたので、一生懸命なクズっぷりは笑えるんだなと感じました」と語る。「とにかくテイク数を重ねたので、モニターに映る自分を見たときに、こんな表情や芝居をしていたんだなぁと感じ、新しい一面を監督に引き出していただけなと思いました」と充実した表情を見せた。
しかし、撮影中に「楽しい思い出は一つもなかった」そうで、三浦監督が「一回焼肉食べたよね」と何とか引き出そうとするも、藤ヶ谷は「20分くらいでバーッと食べたやつですよね。でも自分の口から(そのエピソードが)出なかったってことは、そんなに楽しくなかったんじゃないかな……」とぶっちゃけ。撮影中に謎の腹痛にも襲われたという藤ヶ谷。原田からの「人間は咀嚼できないものは食べ物と一緒で(たまると)おなかが痛くなってしまう」という言葉が腑に落ちた藤ヶ谷は「三浦さんの気持ちを咀嚼できないまま飲み込んで腹痛に襲われました」と言い切り、会場の笑いを誘った。
舞台から続投する前田も芝居を「闘い」と表現し、「舞台をやっていてよかったと思いました」と経験があったからこそ乗り越えられたことを打ち明ける。中尾も「終わらないですから! 舞台の稽古もそうだし、映画の撮影もまぁ終わらない」と訴えると、「映画の中では2~3秒のカットのオフィスでパソコンを打つシーンを20テイクやりました。今だになんだったんだろうと思って」と不思議がる。一方、「これだけ時間もお金も普通は使えないので、恵まれた環境でお芝居だけを考えて臨めたのは楽しかったです」と笑顔ものぞかせた。
作品にちなみ、「今年一番逃げたくなった話」を問われると、藤ヶ谷は「楽しい思い出が一つもない方々が集まった今日の舞台あいさつ」と返答。さらに、この日の深夜0時からはW杯の日本対クロアチア戦が待っており、スタッフから「明日(の報道で)負けないように」と言われたという藤ヶ谷は「僕の力ではどうにもできないのに好き勝手言ってくる」と不満を吐露。それでも「ぜひ、うちの記事も大きく太文字でよろしくお願いします」と報道陣にアピールし、会場を笑いに包んだ。(錦怜那)
映画『そして僕は途方に暮れる』は2023年1月13日より全国公開