『パラサイト 半地下の家族』日本で舞台化!鄭義信が台本・演出&90年代の関西が舞台
日本でもヒットした韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が、日本で舞台化することが決定し、来春東京・新宿にオープンする THEATER MILANO-Za (東急歌舞伎町タワー6階)での公演を皮切りに、2023年6月より東京・大阪で上演されることが発表された。
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ポン・ジュノが監督を務めた『パラサイト 半地下の家族』は、全員失業中のキム一家の長男が、お金持ちのパク一家の娘の家庭教師になったことをきっかけに起こる騒動を描く。第72回カンヌ映画祭で韓国映画“初”となるパルム・ドールの受賞を果たし、第92回米アカデミー賞では非英語作品として史上初の作品賞受賞のほか監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の計4部門受賞という快挙を成し遂げた。日本では2020年に公開された外国映画のなかでは最高の興行収入を記録した。
日本での舞台化にあたり台本と演出を手掛けるのは、映画『焼肉ドラゴン』、舞台「泣くロミオと怒るジュリエット」などで知られる脚本・演出家の鄭義信。ポン・ジュノ、鄭義信の両氏と親交が深い、李鳳宇プロデューサーの企画のもと「パラサイト」が日本の舞台で実現。日本版では、1990年代の関西に舞台を移し、先が読めないもう一つの“半地下の家族”の物語が誕生する。
鄭は、「全世界で爆発的ヒットとなった映画『パラサイト』の舞台化ということで、緊張と不安と興奮を覚えています。思い切って、舞台をソウルの下町から日本の関西の下町に置き換えることにしました。原作を損なうことなく、いかにリアルな物語として、日本の観客の皆様にごらんいただけるか……そして、新たな舞台版『パラサイト』をつくりあげることができるのか……劇場に足をお運びくだされば、幸いです。これ以上はないだろうという素晴らしいキャストを迎え、スタッフ一同、意気込んでおります。どうぞご期待ください」と期待をあおる。
舞台「パラサイト」のあらすじは以下の通り。堤防の下にあるトタン屋根の集落で、川の水位より低く一日中陽がささず地上にありながら地下のような土地で金田文平の家族は家内手工業の靴づくりで生計を立てて暮らしている。一方対称的な高台にある豪邸で、永井慎太郎、妻の千代子、娘の繭子、引きこもりの息子健太郎がベテラン家政婦の安田玉子とともに暮らしている。文平の息子の順平は妹の美妃が偽造した大学の在籍証明を利用し繭子の家庭教師としてアルバイトを始める。息子の健太郎のアートセラピーの教師として、美妃が、慎太郎の運転手や玉子がクビになるように仕向け、その後釜に、文平と妻の福子が、と一家は永井家に寄生していく。(編集部・梅山富美子)
舞台「パラサイト」東京公演はTHEATER MILANO-Zaにて2023年6月5日~7月2日上演
大阪公演は大阪・新歌舞伎座にて2023年7月7日~17日上演