『Dr.コトー診療所』16年たった今、なぜ映画化?
公開中の映画『Dr.コトー診療所』の中江功監督が、15日配信のYouTube番組「シネマトゥデイ・ライブ」に出演し、ドラマの前作から16年たったタイミングで映画化を決めた理由を語った。
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『Dr.コトー診療所』は、東京からへき地の離島・志木那島に赴任してきた外科医“Dr.コトー”こと五島健助(吉岡秀隆)と島の人々との関わり合いを通して、命の尊さを描いた医療ヒューマンドラマ。2003年にフジテレビの連続ドラマとしてスタートし、2004年にスペシャルドラマ、2006年にシーズン2が放送された。
シーズン2から16年の時がたち、コトー先生が島にやってきてからは約20年、コトーに憧れて医師を志す少年・剛洋(たけひろ)も大人に成長した。中江監督は「先生が島に来て約20年で、いろいろなことが島にもあって、2006年(シーズン2)で剛洋くんが東京に出て受験をして、先生が『僕はずっと待っているよ』という話をして終わっているので、そこの決着をつけた方がいいかなというのはあった」と明かす。
しかし、撮影は体力的にも大変な上、すでにすべてをやり切ったとの思いから、ドラマが終わってすぐにまたやろうとは思わなかったという。ところが3、4年ころ前に映画化の話が持ち上がり、監督はコトー役の吉岡に会いに行った。「吉岡秀隆は僕は映画俳優だと思っているので、人気あるから映画やろうなんて、絶対に『うん』と言わないなと思って行ったら、案の定、言わなくて」とその時のことを振り返る。
一方、それと同時進行で他のキャストに話しに行ったところ、案外、簡単に賛成されたという。「(柴咲)コウちゃんも事務所に会いに行ったら『やった方がいいよ!』って。泉谷(しげる)さんもそうでした。『絶対やった方がいいよ』って。どこの立場で言っているのか。みんなそうでしたよ。(小林)薫さんも『決まったらオレやるから、わざわざそんな言いに来なくていいよ』みたいな。筧(利夫)さんはちょっと前にドラマで一緒で言ったら、『早くやんないとみんな死んじゃうよ』って(笑)」
「みんな(作品の)ファンなんですね。出ていながら、この作品のファンだということがよくわかりました。(続きを)観たい観たいって言って、あ、自分出るんだ、と思った感じでしたね」。最終的には肝心の吉岡も「監督がやるならやります。監督がやるって言うなら、僕らはやれないって言えません」と返事をしたそうで、「こっちはプレッシャーかかるわけですよ。ちゃんとしたものを作るんですよね? ってことですよね」と苦笑いしていた。(編集部・中山雄一朗)