山下智久、視力失う漫画家役で配信映画主演 『私の頭の中の消しゴム』監督とタッグに「とても光栄」
山下智久が、漫画・小説アプリのピッコマで連載された NASTY CAT の漫画に基づく映画『SEE HEAR LOVE ~見えなくても聞こえなくても愛してる~』で主演を務めることが明らかになった。山下演じる、次第に視力を失う病を患った漫画家と、彼のファンで生まれつき聴覚障害のある女性を描く物語で、山下にとって王道ラブストーリーへの出演は2017年のドラマ「ボク、運命の人です。」以来、約6年ぶり。監督・脚本を、大ヒット韓国映画『私の頭の中の消しゴム』(2004)のイ・ジェハンが務める。Amazon Prime Video で2023年に独占配信される。
ピッコマで100万以上いいね!を集めた漫画「見えなくても聞こえなくても愛してる」に基づく本作。山下が演じるのは、漫画を描いて生計を立てている泉本真治。病を患い、視力を徐々に失われることにより、軌道に乗ってきた連載漫画も休載。一緒に暮らしていた祖母の面倒も見きれなくなっていく。孤独と恐怖に襲われベランダから身を投げ出そうと考えた真治だが、彼の漫画のファンで耳が聞こえない相田響に助けられる。
山下は本作について「以前から、イ・ジェハン監督のファンでもありましたので、今回のお話を頂いた時、とても光栄に思ったのと同時に、この作品を見て下さる方に何を受け取ってもらえるか深く考えました。視力を失うという厳しい現実を突きつけられた真治が耳の聞こえない響と出会う事で、どう成長し何を乗り越えていくのか。昨日までのあたりまえが、突然奪われてしまう。そんな状況の中、人生で何を大切にするべきか、真実の愛をそっと見せてくれるような優しい作品にしたいと思いました。物理的に見えなくなった事で何に気付き何が見えるようになるのか。障害として受け取るのではなく、生きる強さに変換して少しでも勇気を受け取ってもらえるよう監督、そして共演者の方々始め、現場にいるすべての皆さんと力を合わせて真摯に作品作りに取り組んで参ります。完成を楽しみにして頂けたら幸いです」とコメント。
監督を務めるイ・ジェハンは、若年性アルツハイマーに侵された女性と夫の絆を描いたラブストーリー『私の頭の中の消しゴム』が、興行収入30億円のヒットを記録(数字は日本映画製作者連盟調べ)。2010年には中山美穂、西島秀俊ら日本人キャストを迎えた『サヨナライツカ』が公開された。イ・ジェハン監督は「このような意味深い作品で日本の観客にお会いできると思うと、とても嬉しく胸が高鳴ります。日本を代表する情熱的な俳優・山下智久さんと作品をご一緒することができて本当に光栄です。『SEE HEAR LOVE』を通して「見る」というものが何なのか、「聞く」というものが何なのか、そして「愛する」というものが何なのかを濃密に追求し、掘り下げていきたいと思います」と意気込みを語っている。
本作は1月10日にクランクインし、現在撮影中。(編集部・石井百合子)