木村拓哉、信長を熱演『レジェバタ』公開に感慨「懐に抱き締めて」
木村拓哉が27日、丸の内TOEIで行われた映画『レジェンド&バタフライ』の初日舞台あいさつに来場。織田信長を演じた本作の公開に感無量の表情を見せた。この日は共演者の綾瀬はるか、宮沢氷魚、市川染五郎、伊藤英明、中谷美紀、大友啓史監督が来場した。
【写真】木村拓哉、綾瀬はるか、宮沢氷魚ら登場!初日舞台あいさつの様子
東映70周年記念作品となる本作は、信長と謎に包まれた濃姫の知られざる物語を描く時代劇。尾張の“大うつけ”と呼ばれた若き日の信長が、尾張国と敵対する美濃国の濃姫との政略結婚を経て天下統一を目指す姿が描かれる。脚本を『コンフィデンスマンJP』シリーズなどの古沢良太が担当した。
この日のステージは金屏風に彩られ、書道家・武田双雲が木村ふんする織田信長をイメージして書いた「天下布武」の書が飾られるという豪華な仕上がり。満席となった会場に向けて、木村は「今日をもって映画を公開させていただくことになりました。試写という形で一部の方に触れていただくことはあったのですが、今日をもってこの作品をみなさん一人一人の懐に抱き締めていただければ」とあいさつを行った。
撮影は2021年に始まり、ぎふ信長まつりやジャパンプレミア、全国でのキャンペーンなど、長い道のりを信長とともに歩んできた木村。「作品を通じて、みなさんとコミュニケーションをさせていただいて思ったのが、自分個人に対するみなさんの気持ちも非常にうれしかったんですけど、本当に織田信長という人が今日に至るまで、愛されているんだなとつくづく感じました」としみじみ。
続けて、木村は「先日お邪魔した京都の舞台あいさつに、今回の撮影に参加したスタッフの方が客席に来てくださって。その後、舞台あいさつが終わってから、控え室でお会いしたんです」と語る。「その時に、持ち道具のスタッフの方から『これを受け取ってください』と言われて。なんだろうと思って開けたら、小さい風呂敷に包まれた三本足のカエルの香炉だったんですよ。劇中で使った鉄瓶のものではないんですけども、あの形を模した三本足の香炉をくださいました」と振り返った。
さらに「僕は本当に洒落がきかなくて『なんで?』と普通に聞いてしまったんですが、お二人が照れながらも、ちょっと目を赤くした状態で『また(時代劇の撮影で)京都に帰ってきてほしい』と渡してくれたんです」と本作の物語にからめた贈り物について語った木村。「共演者も役として各々のキャラクターにならせてもらっていますが、『レジェンド&バタフライ』も歴史の史実でなくて、みなさんと共有できる真実に変えていただければ」と観客にメッセージを送った。(取材・文:壬生智裕)
映画『レジェンド&バタフライ』は全国公開中