「どうする家康」北川景子、初共演の“岡田信長”に「ぞくっとしました」
大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜夜8時~NHK総合ほか)の第4回から織田信長の妹・お市役で登場した北川景子。自身が演じる役柄や、主人公・徳川家康を演じる松本潤、そして初共演となる織田信長役・岡田准一との共演について語った。
松本演じる徳川家康の生涯を、『コンフィデンスマンJP』シリーズなどの古沢良太が等身大の目線で描く本作。第4回「清須でどうする!」では、松平元康(のちの徳川家康)が尾張・清須城で信長と再会し、くせ者の木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉/ムロツヨシ)やお市を紹介される。北川演じるお市は、織田と徳川の盟約をきっかけに家康と数奇な運命を共にする設定。北川にとって大河ドラマの出演は2018年放送の第57作「西郷どん」以来約5年ぶり、2作目となる。
お市を演じるにあたって映像や資料などで勉強し、「若いうちに2度も結婚しますし、はじめは家や時代に翻弄された人なのかなという印象を受けました」という北川。しかし、古沢の脚本を読み込む中で「翻弄されたというより、強い意思を持って、家系の存続のために何が出来るかを考え続けた人なのだと印象が変わりました。流れに身を任せるのではなく、物心ついた時から、織田家のために何が出来るかを考えてきたのだろうなと」と理解を深めていった。
同時に役をつかみやすくなったといい、「もし男で産まれたら、自分も戦力になりたいと思っただろうなという強さ、戦う気持ちを持っていて。織田家の一員であることに誇りを持ち、自分なりに家や兄に尽くしたいと考え、気高く生きた人なのだろうと思っています」とも。
また信長との関係について「信長の妹ではありますが、この作品では弟のような感覚があります」と北川。岡田演じる信長像について、「どんなに頑張っても叶わない。けれど、『自分もこんな人になりたい』と尊敬して、背中を追い続けてきたのではないかと思います。岡田さんが演じる信長は絶対的王者感があって、『この人には逆らえない』という圧倒的なオーラがあります。血を分けた兄ではあっても、何を言い出すのか分からない怖さはあったでしょうけれど、市にとってはずっと憧れだったのだろうと思います」とその魅力に触れ、決して超えられない兄を持つお市に思いを巡らせる。
その岡田とは本作が初共演。初めて撮影現場で合った時の印象を「今回、岡田さんとは初共演です。信長姿の岡田さんと初めて現場でお会いした時、ぞくっとしました(笑)」と述べる。「最初のリハーサルでは、緊張からかお腹から声が出せなかったのを覚えています。でも、市はそんな信長とも長年付き合ってきたのだな……と思って。岡田さんがいてくださることで、市としてもより一層強い気持ちでいようと思えるし、私自身としても『どうする家康』に出演されている偉大な先輩方とも堂々とお芝居していこうと、改めて自分を奮い立たせることが出来ています」と学びも多いようだ。
また、第4回ではお市がかつて元康(家康)に思いを寄せていたことが明かされた。初めて脚本を読んだ時は「身近に完璧な兄がいながら、なぜ市は家康に惹かれたのだろうと疑問に思いました」という北川だが、「幼い頃、川で溺れた市を助けてくれたシーンでも分かるように、家康には身分や家は関係なく市を気にかけてくれる、誰にでも分け隔てのない優しさや、自分を偽らないピュアな真っ直ぐさがあります。寝返り、裏切り合いの戦国時代の中ですし、特に織田家は『勝つか負けるか』『0か100か』という価値観。そんな中、全く異なる感覚をもったところに、惹かれたのだろうと今は思っています」と解釈を述べている。(編集部・石井百合子)