気味が悪い…『スパイダーマン』トビー・マグワイヤ、新作で激変
映画『セッション』『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督最新作『バビロン』では、『スパイダーマン』シリーズのトビー・マグワイヤがこれまでのイメージを覆す怪演を披露している。
サイレントからトーキーと移りゆく、めくるめくハリウッドを舞台にした本作。チャゼル監督が描こうとしたのは、同じ変遷を題材にした『雨に唄えば』では触れられなかった側面だ。「特に1920年代初期のハリウッドでは、ドラッグや違法なことがはびこり、ショッキングなレベルの道楽が行われていて、映画の作り方、人々の生活、パーティーの仕方など無茶苦茶でした。その全ての汚さ、不潔さを映し出したかったんです。なので、映画のトーンは常軌を逸したものになるよう意図しました」というチャゼル監督。そんなハリウッドの裏社会を牛耳る大物、ジェームズ・マッケイ役を務めたのが、トビーなのだ。
マッケイが開催する危険な秘密のパーティーは目を覆いたくなるようなグロテスクさで、トビーは存在感からしてヤバすぎる、頭のねじが外れたマッケイを怪演している。チャゼル監督は「(トビーは)素晴らしかったです。彼のことは前から知っていて、この役にキャスティングするのが楽しみでした。観客はトビーがこんな役をやるとは全く予想していないでしょうから。トビーに対してはある種のイメージがあると思いますが、彼は非常に多才な俳優なので、誰も見たことがない、かなりダークで、気味が悪く気持ち悪い、クレイジーな演技を引き出すことができました。観客にとっては初めて見るものになると思うので、観てもらうのが楽しみです」と期待をあおった。
本作ではそんな激動のハリウッドを舞台に、スターを夢見る新人女優のネリー(マーゴット・ロビー)と映画製作を目指す青年マニー(ディエゴ・カルバ)の姿が描かれる。『バビロン』は2月10日より全国公開。(編集部・市川遥)