松村北斗&上白石萌音がW主演!三宅唱が瀬尾まいこ「夜明けのすべて」を映画化
瀬尾まいこの小説「夜明けのすべて」が映画化されることが発表され、松村北斗と上白石萌音がW主演を務めることが明らかになった。監督は『ケイコ 目を澄ませて』などの三宅唱。映画の公開日は2024年2月の予定となっている。
【画像】上白石萌音&松村北斗が見つめ合う「カムカムエヴリバディ」より
映画化もされた本屋大賞受賞作「そして、バトンは渡された」などで知られる瀬尾の同名小説を映画化する『夜明けのすべて』。瀬尾自身のパニック障害の経験をモチーフに、月に一度PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる藤沢美紗と、パニック障害を患う同僚の山添孝俊が出会い、同志のような特別な気持ちが芽生えていく姿が描かれる。
主演を務める松村と上白石は、連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」でも共演。松村がパニック障害を患ったことで仕事も恋も順調だった人生が一変した山添孝俊、上白石がPMSによって月に一度イライラが抑えられず、怒りを爆発させてしまう藤沢美紗を演じる。
監督を務め、和田清人とともに共同脚本を手掛けるのは、昨年公開された『ケイコ 目を澄ませて』が第72回ベルリン国際映画祭など国内外で絶賛された三宅。原作にオリジナルの要素を加え、二人が交流し少しずつお互いの殻を溶かし合っていく姿を彼らが見つめる日常の美しさや季節の移ろいとともに16ミリフィルムで捉える。
本作は昨年末に本編撮影が終了し、現在編集作業中。バンダイナムコフィルムワークスとアスミック・エース共同配給となる。(編集部・大内啓輔)
松村北斗(山添孝俊 役)コメント
実はお話をいただいたのは結構前だったので、やっと動きだした今、とても嬉しく思っています。まず原作を読ませていただいた時に、素敵な物語と文章の面白さであっという間に読み終えてしまったのですが、脚本では新たな要素が加わり、でも本作の持つ温かさはもちろん変わらずにそこにあって、改めてすごい脚本だなと感じながら演じました。そして今回、藤沢さんを演じられた上白石さんとは再共演となります。山添くんと藤沢さんは、形容しがたい特別な関係性で難しい部分もありましたが、上白石さん演じる藤沢さんの存在があったからこそ、とても自然に山添くんの日常に溶け込むことができました。三宅監督とは沢山会話させていただいたことが印象に残っています。とても心地の良い距離感で接して下さるので、毎日現場に行って撮影するのが本当に楽しみで撮影が終わる時は寂しい気持ちでいっぱいでした。未来に希望が持てるような作品をお届けしたいと思いますので楽しみにしていてください。
上白石萌音(藤沢美紗 役)コメント
「夜明けのすべて」は元から大好きな小説でしたが、撮影現場は小説がそのまま現実になったかのような空気感でした。三宅監督の深く心強い全方位への愛、松村さんの悔しいくらい素敵なお芝居、隅々までこだわり抜かれた現場。これ以上ないほど贅沢な環境で、緻密な会話を重ねながら藤沢さんを演じた日々でした。できることならタイムスリップしたいくらいです。公開を楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。
三宅唱(監督)コメント
この場を借りて、かけがえのない小説の映画化を許可していただいた瀬尾まいこさんに心より御礼申し上げます。ありがとうございました。撮影現場では、山添くんと藤沢さんを演じる二人の真摯な姿から、生きることの切なさや可笑しさやまだ言葉にならないものを受け取り、いつしか気持ちのいいエネルギーまでもらいました。それらは必ずや映画館のスクリーンを通して多くの方にも伝わるはずだと信じています。幅広い年代の、ユニークという言葉には収まらない役者たちとともに、またタフで軽やかなスタッフたちとともに、真剣に悩みながら、時にはなんとか笑いを堪えながら、この時代に新たな挑戦ができたことを光栄に思います。この物語を必要としているはずのさまざまな方たちに届けられるよう、スタッフ一同、完成に向けて大切に進めていきます。
瀬尾まいこ(原作)コメント
数年前突然パニック障害になり、楽しみが不安に変わる日々がやってきました。うまくいかないことが多い中、それでも、助けてくれる誰かがいて、明日を待ち遠しく感じることができています。
「夜明けのすべて」は、そんな中できあがった作品で、楽しんで書いている普段とは違い、ゆっくりと立ち止まりながらも書き進めていった物語です。
映画化され、物語の世界に触れられることをうれしく思います。また、見ていただいた方にとってほのかな光がちりばめられた温かいものになればいいなと楽しみです。