『ワイスピ10』ハン&デッカードの因縁に終止符、監督が予告「正義は下される」
映画『ワイルド・スピード』シリーズ第10弾『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のルイ・ルテリエ監督が、米・ロサンゼルスで現地時間2月9日に行われた予告編披露イベントの場でリモートインタビューに応じ、監督自身も望んでいたというハン(サン・カン)とデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)の共演について語った。(以下、過去作のネタバレを含みます)
【動画】因縁の再会!『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』予告編
ファミリーの中でも特に人気が高いハンは、3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』で自身が乗った車が交通事故で炎上。続編で葬式シーンも登場し、死亡したと思われた。その後、6作目『ワイルド・スピード EURO MISSION』のラストでハンを襲ったのは、暗殺者ショウだったことが明らかに。悪役として登場したショウだが、8作目『ワイルド・スピード ICE BREAK』でファミリーに迎え入れられ、その後ホブス(ドウェイン・ジョンソン)とW主人公のスピンオフ映画まで製作された。
ハンの扱いに不満を抱いたファンは、「#JusticeForHan(ハンに正義を)」を掲げてキャラクターの復活をアピール。その声に応えるように、ハンは前作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で奇跡の復活を果たした。ラストシーンではハンが因縁の相手であるショウの前に現れ、最新作での再会を決定付けた。
当初『ファイヤーブースト』も手がける予定だった前作監督のジャスティン・リンは、「Justice For Han は『ハンが去ったから、私たちが彼を復活させた』で終わるのではない。間違ったことをどうやって正しくするか考えることが大事なんだ」と、前作公開時に The Hollywood Reporter に明かしていた。後任として参加したルテリエ監督も、「Justice For Han は私の全てです」とこの問題をないがしろにはしないと語り、「『ジェットブレイク』で描かれたことは氷山の一角にすぎません。本作で正義は下されます」と二人の因縁に終止符が打たれることを示唆した。
「サン・カンは世界中で最も素晴らしい人間の一人。彼は一番最初に連絡をくれたファミリーで、とても温かく迎え入れてくれました。『ジェットブレイク』のポストクレジットシーンもすばらしく、僕の友人であるジェイソンがデッカードとして帰ってきたことだけでも意味がありました。サンとジェイソンは特別な存在で、二人を一緒にする必要がありました。映画の内容に踏み込むことはできませんが、ハンとデッカードの再会は歴史的瞬間であり、私もずっと望んでいたことでした」
ルテリエ監督といえば、ステイサム主演の『トランスポーター』シリーズを手がけたことでも知られており、ステイサムとは公私共に仲良しだ。「彼をカッコよく撮るのに、車もアクションも必要ありません(笑)。朝ベッドから起きる姿だけでも、十分様になっていますから。とにかくカッコいいんです」と自信たっぷりに語ったルテリエ監督。「彼が演じるキャラクターを深掘りできることは、私にとって原点に立ち返るくらい特別なんです。ステイサムは映画監督としてのキャリアにおける、初めてのファミリー。彼を失望させることは絶対に許されないですし、彼とまた一緒に仕事ができたことは非常に意味がありました」と再タッグを振り返っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』は5月19日全国公開