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TWDグレン俳優がブチ切れ演技 ロードレイジから始まるネトフリ異色ダークコメディーを語る!

「ウォーキング・デッド」を去ってからも大活躍中のスティーヴン・ユァン
「ウォーキング・デッド」を去ってからも大活躍中のスティーヴン・ユァン

 テレビシリーズ「ウォーキング・デッド」のグレン役で一躍有名になり、映画『ミナリ』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたスティーヴン・ユァンが、コメディアンのアリ・ウォンと共演し、2人で製作総指揮も務めたNetflixのダークコメディー「BEEF/ビーフ ~逆上~」の配信がスタートした。先日、ロサンゼルスで行われたNetflix主催の記者会見には、ユァンとウォン、そしてクリエイターのイ・ソンジンが出席。1話30分、10話からなるシリーズについて語った。

「BEEF/ビーフ ~逆上~」予告編

 エイミー(ウォン)の運転する車とぶつかりそうになった主人公ダニー(ユァン)が、クラクションを鳴らされたことにブチ切れ、エイミーの車を追いかけるロードレイジから始まる本作。ダニーはうだつの上がらない便利屋/建設業者、エイミーは観葉植物のビジネスで成功している起業家という設定。全く違う世界に住む2人の報復合戦が、どんどん思いもよらぬ事態に陥っていくことになる。

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ダニーとエイミーの諍いが思わぬ方向へ

 ユァンは、「ソニー(イのあだ名)が、ロードレイジのアイデアを話した時、『それだ!』ってすぐに思ったんだ。脚本をもらってエキサイティングだったのは、話の展開がどうなるかは知っていたけど、セリフがすごくリアルだったこと。まるで、ソニーが壁にはりついて、(劇中の)会話を盗み聞きしたかのように書かれていた。これは楽しいものになるぞって思ったんだ」と本作にひかれた理由を語る。
  
 先が読めないスリリングな報復劇に加え、ダニーとエイミーの心の奥にある思いが徐々に明かされていく展開など、見どころが満載の本作。ドラマパートにコメディー要素が巧みに混在しているところも魅力だ。

 「ダニーのコメディ部分を演じるということは、彼の人生の不運なドラマを受け入れるということ。その(不運なドラマの)中にいながら、同時に外から(客観的に)見ているようで、自分がやってしまう恥ずかしいことを思い出した。『僕はダニーがこんな(ひどい)目に遭っているのを見ている。どうすれば彼を見捨てずにいられるんだろうか?』とね」と明かしたユァンは、イ・ソンジンに向かって「毎日『なんで君は僕にこんなことをさせるの?』って言ってたよね」と笑う。

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スティーヴン・ユァン「もっと若かった頃、僕も行き詰まっていた」

 弟の面倒を見ながら暮らすダニーは、韓国に戻った両親を呼び戻すために稼がなくてはいけない事情もあって、大きなプレッシャーにさらされながら生きている。「もっと若かった頃、僕も行き詰まっていたから、ダニーに共感できたよ。移民の子供として育ったしね。また長男として、自分の環境をコントロールする必要があることにも感情移入できた」というユァン。彼もイ・ソンジンも実生活で韓国の教会に通っていたといい、エピソード7の冒頭には、ユァンが韓国の教会で歌うシーンが登場、その歌唱力に驚かされる。

 一方のウォンは、心の闇を抱えながら、仕事と子育てに追われて爆発寸前のエイミーを好演しており、ユァンとの相性もぴったり。イ・ソンジンも関わったアニメ番組「トゥカ&バーティー」でもユァンと共演している彼女だが、一緒にアフレコをしたことはなく、お互いの事はよく知らなかった。「敵同士の役だから、テイクの間やランチ時間に、彼が私の頭にドーナツを投げつけてくるかもって思っていたわ。でも、敵対するのではなく、2人の間につながりがあることが重要だったのよ」と語るウォンは、制作中にユァンやイ・ソンジンと深い友情を築けたことが、最も実り多いことだったと振り返る。

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 ちなみにエイミーの夫は日系アメリカ人で、亡き父は有名な日本人アーティスト、母親は草間彌生をイメージしたキャラクターという設定。エピソード1、4、5話を日本人の女性監督HIKARIが手掛けている点も注目の作品だ。また彼らのほかにも、エイミーが自分のビジネスを買ってもらおうとする富豪役でマリア・ベロが出演している。(吉川優子/Yuk Yoshikawa)

Netflixシリーズ「BEEF/ビーフ ~逆上~」独占配信中

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