『ワイルド・スピード』麻薬王エルナン・レイエスとは何者?最新作で息子が登場
20年以上続く人気カーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズの記念すべき10作目『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(5月19日公開)では、主人公ドミニク(ヴィン・ディーゼル)やレティ(ミシェル・ロドリゲス)たちの前に、かつてない強敵・ダンテ(ジェイソン・モモア)が立ちはだかる。実は、彼はファミリーがかつてブラジルで打ち負かした麻薬王エルナン・レイエスの息子なのだ。ダンテが復讐の鬼と化すきっかけとなった父レイエスは、一体どんなキャラクターだっただろうか? 彼が登場した5作目『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)での戦いを振り返る。
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12年前、懲役25年の判決を受けたドミニクが護送される中、ブライアン(ポール・ウォーカー)とミア(ジョーダナ・ブリュースター)は護送車を襲撃。ドミニクを逃走させることに成功する。しかし、この行いがきっかけで、ブライアンもミアも国際指名手配犯となってしまい、ブラジル・リオデジャネイロへと逃亡。かつての旧友であるヴィンス(マット・シュルツ)と再会した彼らは、麻薬取締班によって押収された車を回収する仕事を持ちかけられる。その仕事にはドミニクも参加しており、束の間の再会を喜ぶ二人だったが、走行する列車から車を盗み出そうとした矢先、ヴィンスの仲間の裏切りによって捕えられてしまう。そして、彼らの前に姿を現したのが、麻薬王エルナン・レイエスだった。
ジョアキム・デ・アルメイダが貫禄たっぷりに演じたレイエスは、リオの街を牛耳る極悪非道な悪徳実業家。表の顔は人々の生活に欠かせない人物であるように振舞って見せるが、裏では警察内部までも手中に収め、リオの全権力を握っているとさえ言われている。そんなレイエスは、ドミニクたちに取引データが記録されたチップを盗まれたことから、血眼になって執拗に追いかけてくる。それもそのはず、チップには現金1億ドルの保管先まで記録されていたのだ。
ブライアンとドミニクは信頼できるファミリーを集め、レイエスから1億ドルを強奪する計画を実行する。警察署内の金庫に1億ドルの札束を隠したレイエスだったが、彼らの策略にまんまとハマり、金庫はリオの街へと引きずり出されてしまう。ブライアン&ドミニク、警察、レイエスによる三つ巴のカーチェイスの末、レイエスはドミニク決死のカーダイブによって行動不能に。最後は、部下を殺された怒りから、アメリカ外交保安部(DSS)のルーク・ホブス捜査官(ドウェイン・ジョンソン)の手によって射殺された。
『ワイルド・スピード』シリーズには、これまでも個性豊かな悪役たちが数多く登場してきた。中にはファミリーとの因縁を持つ者や、過去の復讐から襲い来る者もいた。最新作『ファイヤーブースト』でドミニクたちに牙をむくのは、まさに過去の復讐に駆り立てられた破壊的な人物だ。12年前のリオで、ファミリーに未来も家族もすべて奪われたレイエスの息子ダンテは、その代償を払わせるために、復讐の炎を燃やし続けていた。
ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、ジョン・シナなど肉体派俳優が続々と参戦する同シリーズ。ダンテを演じるジェイソン・モモアは、現代最強と言っても過言ではない肉体の持ち主で、海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のカール・ドロゴや、DCヒーロー・アクアマンといった人気キャラクターを演じるなど、『ワイルド・スピード』出演は必然だったとさえ思える存在。モモアが参戦し、ファミリーたちとどんな化学反応を起こすのか注目だ。(文:zash)