『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』若かりしハリソンどう再現した?
ハリソン・フォードが主演を務める映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(公開中)のオープニングシーンには、デジタル技術によって若返ったハリソン演じるインディ・ジョーンズが登場する。いったいどうやって再現したのだろうか?
撮影当時79歳だったハリソンを37歳のように見せることに挑んだのは、インダストリアル・ライト&マジック(ILM)の視覚効果スーパーバイザーたち。アンドリュー・ホワイトハースト率いるILMの視覚効果チームは、最先端の顔交換技術(ILM Face Swap)を含む、独自の技術を駆使した。アーティスティックな技術とアーティスト主導の機械学習ツールの組み合わせにより、撮影現場でハリソンが行った顔の演技を、デジタル版の顔にマッピングすることに成功した。さらに、ルーカスフィルムが保有するハリソンの過去の主演作の膨大な映像アーカイブにアクセスし、新技術とアーカイブ映像のカタログを使って、説得力のある若々しいインディ・ジョーンズを完成させた。
カンヌ国際映画祭の会見に出席したハリソンは、若返ったインディの姿について「とても満足している」と語ったうえで、「もう一度あの頃の自分に戻りたいとは思わない。なぜなら、今の私はあの頃の私ではなく、年齢を重ねることに喜びを感じているからです。年をとるのが好きなんです。若い時は最高だったんだけどね」といたずらっぽくコメントした。
『インディ・ジョーンズ』シリーズ第5弾となる本作は、考古学者にして冒険家の主人公インディ・ジョーンズが、“人類の歴史を変える力”を持つ究極の秘宝をめぐる冒険を描く。ジェームズ・マンゴールド監督がメガホンを取り、スティーヴン・スピルバーグとジョージ・ルーカスが製作総指揮、ジョン・ウィリアムズが音楽を手掛ける。(今井優)