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「どうする家康」織田信長の悪夢が示すものは?

第27回「安土城の決闘」より織田信長(岡田准一)と徳川家康(松本潤)
第27回「安土城の決闘」より織田信長(岡田准一)と徳川家康(松本潤) - (C)NHK

 松本潤主演の大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜、NHK総合夜8時~ほか)の演出統括を務める加藤拓が、16日放送「安土城の決闘」で描かれた、織田信長(岡田准一)がみる悪夢の裏側を明かした(※一部ネタバレあり)。

【画像】血まみれの信長…本能寺の変場面写真

 加藤監督が演出を務めた第27回では、これまで徳川家康(松本)にとって絶対的な存在だった信長が陰りを見せ始める、「本能寺の変」の前夜にあたるエピソードが描かれた。天正十年(1582年)。冒頭は、就寝中の信長が何かを察知したかのように目覚め刀を抜くシーンから始まる。前方には滴る水、背後には顔の見えない武者。信長は襲い掛かる武者と斬り合うも腹を刺され、血まみれの手で武者の覆面をはぎ取るところで夢から醒める。

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 この夢の意図について加藤監督は「信長が心理的な圧迫と闘い続けている」ことを表しているという。水の描写は台本上にはないものだが、加えた理由を「いわゆる超常現象じゃないですけど、信じられないことが周囲に起こってるという表現をしたいと。そう考えた時に、ふと部屋の中に雨が降るみたいなことがいいのかなと。安土を離れた信長が京・本能寺に入った日は雨が降っていたんですが、来るべき『本能寺の変』という不吉の暗示でもあります」と語る。

 また、背景のカエルの鳴き声は音響デザインの島津楽貴がつけたものだといい、これは信長にまつわる逸話がもとになっている。「カエルが『ぐわぐわ』と鳴いているのは、信長が大事にしてた3つ足のカエルの香炉があって、本能寺の前日にそれが鳴いたっていう逸話があるんです。信長が、危険というか終焉みたいなことを察知している。不安が高ぶって自分を抑えきれないことの表れとして描きました」

 次週はいよいよ「本能寺の変」。第27回では家康が信長を討つべく周到に計画を進めるさまが描かれたが、どのように“その時”を迎えるのか。いわば前半のクライマックスとも言うべきエピソードへの期待が高まっている。(編集部・石井百合子)

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