『オッペンハイマー』興収を伸ばした理由、『バービー』が満席だからだった
先週末(7月21日~7月23日)から米公開が始まり、共に予想を上回る大ヒットとなったグレタ・ガーウィグ監督作『バービー』とクリストファー・ノーラン監督作『オッペンハイマー(原題) / Oppenheimer』。映画データリサーチ会社 The Quorum の調査によると、アメリカで先週末『オッペンハイマー(原題)』を鑑賞した人たちの6%は、本当は『バービー』を観たかったが満席だったため、代わりに『オッペンハイマー(原題)』を観ることにした人たちなのだという。
つまり、『オッペンハイマー(原題)』が週末3日間で稼いだ興行収入8,245万5,420ドル(約115億円)のうち、約7億円が『バービー』が大人気だったおかげということになる。『バービー』は、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を上回り今年最高のオープニング興収となる1億6,202万2,044ドル(約227億円)を上げており、満席が相次ぐこの盛況ぶりを見るに、今後も数字を伸ばしていくのは間違いなさそうだ。
『バービー』と『オッペンハイマー(原題)』という正反対の作風の2作が同日公開されるということで、2作のタイトルを掛け合わせた“バーベンハイマー”がインターネット・ミームになるなど長らく話題を呼んでいた両作。映画館オーナーを会員とする全米劇場所有者協会は、先週末は20万人以上が『バービー』と『オッペンハイマー(原題)』の両方を劇場で鑑賞したと発表している。
『バービー』は、人気着せ替え人形「バービー」を題材にしたファンタジーコメディー。『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』のマーゴット・ロビーが主演と製作を務めている。『オッペンハイマー(原題)』は、“原爆の父”と呼ばれた米物理学者ロバート・オッペンハイマーを描いた伝記映画で、主演は『ダークナイト』3部作のキリアン・マーフィだ。(編集部・市川遥)