『ミステリと言う勿れ』50億超狙える好スタート!菅田将暉「ただただ笑えるような世界になれば」
俳優の菅田将暉が15日、都内で行われた映画『ミステリと言う勿れ』(公開中)の初日舞台あいさつに登壇。連続ドラマから足掛け2年、主人公・久能整を演じた菅田は「映画が公開できて良かった」としみじみ語ると、誰もが笑っていられる世の中になることを作品に込めたと明かしていた。舞台あいさつには柴咲コウ、松下洸平、町田啓太、原菜乃華、萩原利久、松山博昭監督も出席した。
【画像】菅田将暉、松下洸平、町田啓太、萩原利久らスーツで登壇!
本作は、累計発行部数1,800万部を突破している田村由美の同名人気コミックをフジテレビ月曜夜9時枠で実写化した連続ドラマの映画版。天然パーマがトレードマークの大学生・久能整(菅田)が、「僕は常々思ってるんですが……」から始まる膨大な知識と独自の価値観による持論を淡々と述べ、登場人物たちが抱える悩みや事件の真相までも解き明かしていく。映画では原作の通称・広島編に基づき、整が代々遺産相続を巡って死者が出るという、いわくつきの一族の事件に巻き込まれていくさまが描かれる。
この日、全国360館でスタートした本作。配給の東宝は、15時現在までの動員および土日の予約状況から、興行収入50億円超えを狙える好スタートを切ったと発表した。
菅田は「2年前にドラマを始めて、整くんのいろいろな素敵な言葉を言わせてもらってきました」と切り出すと、映画のあるシーンで整が発した「人は弱くて当たり前……誰もがそう思えたらいい」というセリフについて「このセリフが好きでした。漫画で読んでいるときは田村先生の言葉の強さを素直に届けられたらいいなと思って現場に入ったのですが、いざ現場で整くんになって言ってみると、結構悲しい気持ちにもなりまして……」とつぶやく。
続けて菅田は、なぜそういう気持ちになったのか、理由を「こんなことを言うと本末転倒なのですが、本当ならこんな言葉を言わずにすむような世の中ならばピースなのになと思ってしまった」と説明。さらに「演じながら、整くんが優しい言葉を掛けずに、ただただ笑えるような世界になればいいなと思ったんです」と胸の内を明かすと「映画が公開できてよかった。作品を観た人の心に、この言葉がしみていくこと、そして未来につながっていくことを願っています」と作品や言葉に込めた思いを語っていた。(磯部正和)